2011年~2015年の著作・制作物

  1. HOME
  2. 研究活動
  3. 2011年~2015年の著作・制作物
※本学教職員の所属・職位は発行当時のものです。

『対立与共存的歴史認識—日中関系150年』社会科学文献出版社(2015年)

対立与共存的歴史認識—日中関系150年 書影

川島 真、劉 傑、中村 元哉(国際関係学科准教授) ほか共著

『対立と共存の歴史認識』(東京大学出版会、2013年)の中国語版。中村元哉「相反する日本憲政観——美濃部達吉と張知本を中心に」をはじめとして、対立の側面からだけでは語れない日中関係の「共存」の側面にも光を当てた学術書。

(社会科学文献出版社 6,860円 税込)

『북한인권정책연구 제4권, 북한에 의한 납치 및 강제실종(北朝鮮人権研究第4巻 北朝鮮による拉致および強制失踪)』(2015年)

朴正鎮(国際関係学科准教授)、北朝鮮人権研究センター 著

序文より
「...北朝鮮による拉致および強制失踪問題は、政治的に敏感であり国際的に複雑な背景を持っていることから、これまで学問的な関心から遠ざかってきた。

韓国の統一研究院傘下の北朝鮮研究センターでは北朝鮮の人権問題に関する従来の理論と政策、そして関連組織と団体の立場と諸活動を根本的に再評価するため、国内・海外の専門家らとのネットワークを構築し、2012年から「北朝鮮人権政策研究」を刊行しており、2015年度には、北朝鮮による拉致および強制失踪問題を取り上げた。このテーマを学問的にアプローチしたのはこれが最初の成果といえる。」(原文は韓国語)

『こどもの時間 -Childhood-』クルミド出版(2015年)

Emily R. Grosholz 著/早川 敦子(英文学科教授) 訳

アメリカ在住の哲学者にして詩人Emily R. Grosholzを国内で初めて紹介する詩集。

「いのち」「こども」「平和」「ことば」「自然」──硬質ながら読み手の想像力を刺激し、飛翔させ安心感へと着地させる珠玉の18編を日英併記で収録。

翻訳は、津田塾大学教授(英文学)・翻訳家の早川敦子。

表紙を含め、作品中に差し込まれ世界観をともにつくるのはこどもの幸せと平和をテーマに絵を描き続けたいわさきちひろ。

また、5つの詩からインスピレーションを受け村治佳織、谷川公子が書き下ろした楽曲の譜面も採録した。

英語、日本語、絵、音楽──4つの言語で作品世界を展開する。

※本著は書店での販売は行っておりません。ご購入希望の場合はクルミド出版Webサイト(https://www.kurumed-publishing.jp/)よりご購入ください。

(クルミド出版 2,000円+税)

『暗黒の大陸 ヨーロッパの20世紀』未來社(2015年)

マーク・マゾワー 著/中田 瑞穂、網谷 龍介(国際関係学科教授) 訳

民主主義とヨーロッパの屈折した関係を語り明かす世界的大家の名著、待望の翻訳。

原書は1998年刊。
かつてヨーロッパは未知・未開の大陸を「暗黒大陸」と呼んだ。
しかしヨーロッパ大陸の20世紀は進歩・繁栄につねに彩られた成功と必然の物語だったのだろうか。
政治、経済、社会、民族、福祉、性など多角的な視点から分析、時代の暗部と栄光を正当に位置づけ、ヨーロッパ現代史を語り直す必読の歴史叙述。

(未來社 5,800円+税)

『教育プレゼンテーション 目的・技法・実践』旬報社(2015年)

渡部 淳+獲得型教育研究会 編/吉田 真理子(英文学科教授)分担執筆

教育現場で使える“プレゼン”技法を網羅
小学校から大学まで、新人からベテランまで、校種の違いを越えて教育関係者だれもが活用できる画期的な一冊!

(旬報社 2,500円+税)

『社会科学のパラダイム論争 2つの文化の物語』勁草書房(2015年)

ゲイリー ガーツ、ジェイムズ マホニー 著/西川 賢 (国際関係学科准教授)、今井 真士 訳

少数の事例過程分析に傾きやすい定性的手法と多数事例間の計量分析に偏る定量的手法。この2つの手法は、なぜこんなに「違う」のか?事例の扱い方、因果モデルの作り方、データの読み方……あらゆる面で方法論を分断してきた「大きな溝」の理由を解き明かす現代の古典を、ついに完訳!推薦文献の紹介も充実。

(勁草書房 3,800円+税)

『分極化するアメリカとその起源 共和党中道路線の盛衰』千倉書房(2015年)

西川 賢(国際関係学科准教授) 著 

保守とリベラルの対立が激化している背景には、超党派の合意や妥結を導く中道路線の衰退がある。対立はそれぞれの立場をますます先鋭化し、国内統治にも支障をもたらしている。その起源を探り、アメリカ政治の行方を読む。

※2015年度津田塾大学特別研究費出版助成を受けました。
(千倉書房 4,000円+税)

『エスニック・アメリカを問う』彩流社(2015年)

「人の移動とアメリカ」研究プロジェクト

【執筆者】 飯野 正子(英文学科名誉教授・前学長)、 飯野 朋美、 小澤 智子、 北脇 実千代、 粂井 輝子、小谷 伸太、菅 美弥、長谷川 寿美、増田 直子、丸山 悦子、三浦 裕子
※執筆者は、全員が津田塾大学の卒業生または大学院修(終)了者および聴講生

アメリカ建国の時、13の邦(州)を連合する統一国家の理念として採用された国璽。
そこに刻まれた言葉は、アメリカの多様性と統一を標榜するモットーとして使われ続けています。アメリカ建国の理念を念頭におきながらアメリカの人種・エスニシティを見つめてきた研究者が、歴史、政治、文化など多様な視点から「エスニック・アメリカを問う」本書──世界で移民・難民問題が深刻化する今、人の国際移動について考えるための一冊です。

(彩流社 4,000円+税)

『成長なき時代のナショナリズム』角川新書(2015年)

萱野 稔人(国際関係学科教授) 著 

拡大することを前提につくられてきた近代社会が拡大しない時代に入った21世紀、国家と国民の関係はどうなっていくのか。排外主義や格差の広がりで新たな局面をみせるナショナリズムから考察する。

(角川書店 800円+税)

『哲学はなぜ役に立つのか?』サイゾー(2015年)

萱野 稔人(国際関係学科教授) 著 

金融危機、日中関係、再分配、資本主義、死刑、中東情勢—。世界で起こるすべてを概念で把握し、問題を解決に導く「哲学力」を養う!気鋭の哲学者が20のテーマを20冊の名著で解読し、「哲学思考」を鍛える入門書。

(サイゾー 1,300円+税)

シリーズ日本の安全保障 第6巻 『朝鮮半島と東アジア』岩波書店(2015年)

木宮 正史編/朴 正鎮(国際関係学科准教授) 分担執筆

「国家の安全」ではなく「人間の安全」に主眼をおきながら、現在と将来の安全保障を考えるために不可欠な論点を体系的に提示するシリーズ。
第6巻では、歴史認識や領土問題、朝鮮半島をめぐる日本・韓国・北朝鮮のそれぞれの安全保障環境、地域的な広がりや市民社会の浸透について、多角的に考察する。

(岩波書店 2,900円+税)

『日韓関係史 1965-2015 I 政治』東京大学出版会(2015年)

木宮 正史・李 元徳編/朴 正鎮(国際関係学科准教授) 分担執筆

日韓国交正常化50年、日韓外交が積み上げてきた実績を、双方の視点から振り返り、国際政治の力学の中に位置づける。さらに、日韓関係を揺るがす歴史認識問題や領土問題への取り組みを検討する。
(東京大学出版会 3,600円+税)

『第二楽章: 福島への思い-The Second Movement Fukushima-』徳間書店(2015年)

吉永 小百合 編、男鹿 和雄 画/英訳 エミリー・グロショルツ、アーサー・ビナード、早川 敦子(英文学科教授)

映画女優・吉永小百合がライフワークとしておよそ四半世紀に渡って続けてきた原爆詩の朗読。8月の広島・長崎編の出版に続き、福島編が加わりました。詩人の和合亮一をはじめとする福島に暮らす人と子どもたちが作ったこれらの詩に、「となりのトトロ」「かぐや姫の物語」の美術監督・男鹿和雄が挿絵を付けました。収録されている詩の英訳には津田塾大学の学生たちも関わっています。世界中の人に読んでもらいたい一冊。

(徳間書店 1,700円+税)

『女が女になること』藤原書店(2015年)

三砂 ちづる(国際関係学科教授) 著

月経、妊娠、出産、子育て……女のからだの喜びが、いのちと社会を支える。 ◎セクシャル・マイノリティや産まない/産めない女性の権利は重要だが、マジョリティであるはずの男女の間の未婚、セックスレス、少子化や、現実の出産と育児にはどう向き合うのか。
◎「仕事と家事・育児の両立」が喧しいが、問題は両立や経済だけではなく、男に抱きとめられ、子どもを産み育て、性と生殖を担う女のからだの喜びが見失われていることではないか。
◎見失われつつある女たちの家族への「祈り」と家での「働き」を、どうすれば今、肯定的に取り戻せるか?

(藤原書店 2,200円+税)

『アメリカ文化外交と日本 冷戦期の文化と人の交流』東京大学出版会(2015年)

藤田 文子(英文学科名誉教授) 著

主権を回復した日本に、交響楽に乗りアメリカからやってきた文化は、冷戦期の日本に「反共と再軍備を促す外交」の一環でもあった。しかし、原子力認識、文学、大衆文化等、多様な論点で出会う日米双方の多様な人々の相互作用が、半ば予期せぬうねりを生んでゆく。知られざる戦後の文化空間を活写する一冊。

(東京大学出版会 5,900円+税)

『第二楽章: ヒロシマの風 長崎から-The Second Movement Hiroshima Nagasaki-』徳間書店(2015年)

吉永 小百合 編、男鹿 和雄 画/英訳 アーサー・ビナード、早川 敦子(英文学科教授)、黒沢 絵美、ケント・ウッド

映画女優・吉永小百合がライフワークとしておよそ四半世紀に渡って続けてきた、広島、長崎の原爆詩の朗読。日本だけでなく海外でも朗読会が開かれ、多くの人の心を打ったこの詩に、「となりのトトロ」「かぐや姫の物語」の美術監督・男鹿和雄が挿絵を付けました。これまでばらばらに発売されてきた「広島」と「長崎」の原爆詩集を初めて一冊にまとめ、表紙絵の描き下ろし、英訳の改訂を施した決定版の詩画集として生まれ変わりました。

(徳間書店 2,500円+税)

『生きる力を育む初等英語教育 -津田塾大学からの提言-』朝日出版社(2015年)

吉田 真理子(英文学科教授)、田近 裕子(英文学科教授) 編著

津田塾大学では、英語教育の世界的重要性を意識して、2000年から「小学生のひろば」という活動を開始し、実際の教育現場と積極的に関わりながら、小学校英語の教え方に関する研究を続けています。

本書はその“実践と研究成果と教授法”における15年間の歩みを詳細に紹介するものです。

※2014年度津田塾大学井上準・如記念研究基金の助成を受けました。
(朝日出版社 1,574円+税)

『健康教育 表現する身体』勁草書房(2015年)

山崖 俊子(元国際関係学科教授)、山口 順子(国際関係学科名誉教授) 編

愛や幸せという人間の満足感、生命や生活の質や価値(Quality of life)など様々に説明される「ウェルネス」の視座から、食行動、やせ志向、妊娠・出産、スポーツ、不登校やひきこもりなど身近なテーマで、健康とは何かを考える。

※2015年度津田塾大学特別研究費出版助成を受けました。
(勁草書房 2,200円+税)

『女たちの平安宮廷 「栄花物語」によむ権力と性』講談社(2015年)

木村 朗子(国際関係学科教授) 著

本書は、平安時代の摂関政治がどのように権力を生み出していったか、そのしくみについて女たちの後宮世界からみていくものです。その恰好の例として『栄花物語』を取り上げます。作者は歴史的事実をあえて無視したり操作することで、女であること・生むこと・母となることの連なりに走る裂け目こそが、男たちの世界をつくってはやがて掘り崩し、そうした変化が新しい権力構造を生みだしていくことをはからずも明らかにするのです。

(講談社 1,750円+税)

『戦うポーランド -第二次世界大戦とポーランド』東洋書店(2014年)

吉岡 潤(国際関係学科准教授) 著

第二次世界大戦を経ても、大国の圧力に屈せざるを得なかったポーランド。占領下で祖国復活を誓った地下国家の戦後はどうであったか。

※本書はポーランド広報文化センターの助成を受け出版されました。

(東洋書店 1,500円+税)

『女子学生、渡辺京二に会いに行く』文春文庫(2014年)

渡辺 京二、三砂 ちづるゼミ(多文化・国際協力コース教授) 共著

『逝きし世の面影』の著者が贈る、目からウロコの人生指南! 子育ての不安から、やりがいのある仕事と自己実現まで-若い世代の不安に向き合い、近代に固有の呪縛を解く、画期的一冊!

※本書は2011年亜紀書房から刊行された『女子学生、渡辺京二に会いに行く』を文庫化したものです。
(文春文庫 630円+税)

『【共同研究】近代世界システムと新自由主義グローバリズム 資本主義は持続可能か?』作品社(2014年)

三宅 芳夫・菊池 恵介 編、北見 秀司(国際関係学科教授) 分担執筆

近代世界システムの展開と資本主義の長期サイクルという歴史的視野と構造分析からグローバル資本主義の現在と未来を問う。話題の論者と新進気鋭25人による共同研究。
(作品社 2,400円+税)

『IMFと世界銀行の誕生 英米の通貨協力とブレトンウッズ会議』日本経済評論社(2014年)

牧野 裕(国際関係学科教授) 著

「ケインズ案」「ホワイト案」からブレトンウッズ会議にいたる英米の通貨外交を再検討、IMFとIBRD創設について通説を覆す労作。ケインズ、ホワイトについても見直しを迫る。
※2014年度津田塾大学特別研究費出版助成を受けました。
(日本経済評論社 6,400円+税)

『言語の設計・発達・進化 生物言語学探求』開拓社(2014年)

池内 正幸(英文学科教授)ほか 編、小野 創(英文学科准教授)分担執筆

国内外の第一線の研究者たちが、生物言語学・生成文法研究の最新の展開を踏まえ、次世代の言語科学のための確かな道標となるよう書き下ろした15編の論文を収録。統語論、言語脳科学、言語獲得研究、言語心理学、言語進化研究などの多角的視点からこれまでの言語研究を問い直して新たな地平を切り開く、わが国では初の本格的な生物言語学論考である。人間の言語能力に知的関心を抱くすべての方に手にとっていただきたい。

(開拓社 4,800円+税)

『ポスト資本主義を構想する』本の泉社(2014年)

長砂 實・荒木 武司・聽濤 弘・岩田 昌征・大西 広・北見 秀司(国際関係学科教授) 著

本書は、今日の資本主義とは違った明日の社会を考えようというささやかな試みである。挫折した社会主義から、社会主義の理論と運動から、また、現在の資本主義のなかでの模索などからその命題に接近したいと考えた。季刊誌『季論21』25号の特集「ポスト資本主義へのアプローチ」に収載されたものが中心で、必要な補訂はあるがほとんど初出のままである。

(本の泉社 1,300円+税)

『日系アメリカ移民 二つの帝国のはざまで 忘れられた記憶1868-1945』明石書店(2014年)

東 栄一郎 著、飯野 正子(英文学科名誉教授) 監訳、長谷川 寿美・小澤 智子・飯野 朋美・北脇 実千代 訳

アメリカへ渡った日本人移民・日系アメリカ人の新たな土地での歩みは、二つの国家のはざまで揺れ動いた複雑さに満ちたものだった。彼・彼女らの人種意識の形成、ナショナリズム、そして「歴史」に関する日米双方の厖大な史料をひもとき、従来語られてこなかった真の歩みを明らかにする。
出移民研究と地域研究の垣根を越え、新たなパラダイムを提示した画期的歴史書。

※訳者4名は本学卒業生です。

(明石書店 4,800円+税)

『「思い出」をつなぐネットワーク ─日本社会情報学会・災害情報支援チームの挑戦』昭和堂(2014年)

柴田 邦臣(国際関係学科准教授)・吉田 寛・服部 哲・松本 早野香 著

ありえない大災害が起こってしまった時、学問には何が出来るか。学知を地域に役立てそこから更に学知を形成する営みのドキュメント。

※2014年社会情報学会「優秀文献賞」受賞。

(昭和堂 3,800円+税)

『植民地という問い』ソヨン出版 / 『식민지라는 물음』소명출판(2014年)

板垣 竜太・鄭昞旭(チョンピョンウク) 編著、岡本 真希子(国際関係学科准教授)分担執筆

日本の植民地支配下の朝鮮・台湾やイギリス・フランスとの比較など、植民地に関連した研究と課題を多角的に提示し、それぞれの植民地を新たに把握するためのさまざまな問いを投げかけ、その答えを見つける過程で、植民地が、現在の私たちに発信する問いに耳を傾けるようと試みている。2011年に開始された韓国の高麗大学民族文化研究院と日本の同志社大学コリア研究センターが共催する「ソウル - 京都相互訪問学術会議」における3年間の成果を結実させた論文集。

※第5章「台湾人巡査補をめぐる統合と排除」(200~265頁)を、岡本真希子(国際関係学科准教授)が分担執筆しました(李炯植 翻訳)。
※5장「대만순사보를 둘러싼 통합과 배제 - 전기무관총독시기의 대우와 위령」오카모토 마키코(이형식 펀역)

(ソヨン出版 39,000ウォン/소명출판 39,000원 )

『女を生きる覚悟』KADOKAWA/中経出版(2014年)

三砂 ちづる(国際関係学科教授) 著

現代社会で女性は体に沿わない生き方をしてストレスを抱えている。体にもっとむきあって生きるほうが女性にはラクである。現代社会を生きる全ての女性に読んでもらいたい、生と性に沿った新しい生き方。

(KADOKAWA/中経出版 1,300円+税)

『<平和>を探る言葉たち  二〇世紀イギリス小説にみる戦争の表象』鷹書房弓プレス(2014年)

津久井 良充・市川 薫 編著、早川 敦子(英文学科教授) 特別寄稿

文系諸学の退潮に歯止めをかけるべくひとりでも多くの若い世代にそして未来に戦争の記憶を送りとどけんとする書。
巻頭論文・巽 孝彦 特別寄稿・早川 敦子 詩と装丁・矢原 繁長ほか14論文所収。
 
特別寄稿 早川 敦子「記憶の道標——『ホロコースト』を語ること」

(鷹書房弓プレス 3,000円+税)

『ヒロシマの風 伝えたい、原爆のこと』角川つばさ文庫(2014年)

吉永 小百合 編、早川 敦子(英文学科教授) 監修協力

横浜に住む小学四年生のみどり。広島に暮らすおばあちゃんの病気をきっかけに、原爆のことを考えはじめる。1945 年8月6日、あの日おばあちゃんが体験したことをお父さんから聞かされたみどりは……。
現代の小学生の目線で原爆を追体験する書き下ろしストーリー。さらに実際に原爆を体験した人たちが作った原爆詩20編を収録。俳優吉永小百合の平和への願いがつまった一冊。

(角川書店 600円+税)

『スイスを知るための60章 エリア・スタディーズ128』明石書店(2014年)

スイス文学研究会編、新本史斉(国際関係学科教授)共著

「はじめに」より

本書はスイスに関心を持つ読者を対象に、60章、13コラムという計73のトピックにわたって、スイスのさまざまな姿、特にその特徴と魅力を紹介しようとするものである。内容は「概説」「自然」「歴史」「都市」「美術・彫刻・建築」「演劇・映画・音楽・舞踊」「思想・教育」「政治」「産業」「外国人(特に隣国)との関係」という大きく11の部門に分かれている。

スイスは歴史的にヨーロッパの中心部に位置し、小国ながら四つの言語圏を抱え、スイス人は建国以来、幾多の試練を経て、世界有数の豊かな社会を築いてきた。スイスというと、日本では美しい自然、永世中立、直接民主制等でよく知られている。しかしその他にも、遠い異国の私たち日本人にとって興味深い側面が多く存在する。

(明石書店 2,000円+税)

NHKブックス別巻 『現在知 vol.2 日本とは何か』NHK出版(2014年)

萱野 稔人(国際関係学科教授) 編

政治・法律・地理・外交・経済——
なぜこうなっているのか?
 
私たちは日本という国をほんとうに理解できているだろうか? 権力や土地所有のあり方、災害や資源の分布、暴力を使う論理、封建制や資本主義成立の経緯、外国への態度について、歴史をさかのぼって解明する。従来の「日本文化論」アプローチを乗り越えた、気鋭の編者による日本論の刷新! 
論者は山内 進、橋爪 大三郎、三谷 博、井上 寿一、石破 茂ほか。

(NHK出版 1,600円+税)

『教育におけるドラマ技法の探究 「学びの体系化」にむけて』明石書店(2014年)

渡部 淳+獲得型教育研究会 編、吉田 真理子(英文学科教授)分担執筆

参加民主主義を成熟させるために欠かせない自立的学習者を育む教育方法として「参加型アクティビティ」の研究に取り組んできた「獲得型教育研究会」のこれまでの活動を、「ドラマ技法」アクティビティに焦点を当て、実践事例を豊富に紹介しながら考察する。

(明石書店 2,500円+税)

『講座 東アジアの知識人 第5巻——さまざまな戦後』有志舎(2014年)

趙景達ほか 編、中村 元哉(国際関係学科准教授)分担執筆

日本の敗戦と冷戦の開始は、東アジア地域とそこに生きる人々に何をもたらし、知識人たちの思想はその状況にどう対峙したのでしょうか。中村 元哉「張君勱」、同「雑誌『観察』と羅隆基」の二編が、戦後中国を論じています。

(有志舎 3,600円+税)

『ヨーロッパのデモクラシー 改訂第2版』ナカニシヤ出版(2014年)

網谷 龍介(国際関係学科教授)、伊藤 武、成廣 孝 編

移民とポピュリズム、政党不信と大連立——
民主主義をめぐるさまざまな困難に立ち向かうヨーロッパ政治のいまを各国別に紹介。
新たにEU加盟を果たしたクロアチアを加えるなど、最新の政治状況を反映した改訂版。

(ナカニシヤ出版 3,600円+税)

『The Reimann School:a design diaspora』Artmonsky Arts(2014年)

菅 靖子(英文学科准教授)著

ライマン・スクールは、ベルリンの美術デザイン学校ライマン・シューレの創立者たちが1937年にロンドンで改めて開校した、イギリス初の商業美術学校である。大陸から逃れてきたユダヤ人アーティストに加え、当時のイギリスの主要アーティストが最先端のトレンドを教えた。「ミステリーの女王」アガサ・クリスティもここで写真を学んでいる。戦争のため数年間しか存続しなかったが、イギリスのモダニズムの発展にとって、またモダン・デザインのディアスポラという観点からも、無類の学校である。

※2013年度津田塾大学特別研究費出版助成を受けました。

(Artmonsky Arts)

『日本文学からの批評理論: 亡霊・想起・記憶』笠間書院 (2014年)

高木 信、安藤 徹、木村 朗子(国際関係学科教授)編

「日本文学」というフィールドで「理論の共同体」を生成する。
 
理論する知的社交の〈場〉として、「日本文学」を開放、開拓し、領域横断的に思考を問い直すような発信=発進力を持った理論的言説を紡ぎ出す、野心的な試み。
エストニア・タリン大学で開催された国際会議(2010年9月)の成果をふまえ、国内外の論客が書きおろし。
 
——世界には多様な言語世界があって、文学がある。それらの文学を考えるのに、ヨーロッパのキリスト教文化を中心とした、特定の地域に特化して作りあげられた理論では足りないことは明らかだ。「日本文学からの批評理論」とは、理論へのオルターナティヴを開いていこうとするものである。すなわち、旧来の理論を問い、再構築しようとするものである。それは従来中心となっている言語(または地域・文化・社会・政治・宗教など)以外の、複数の場から興っていくはずの、新しい理論の地平への期待である。——「おわりに」より

※2013年度津田塾大学特別研究費出版助成を受けました。

(笠間書院 2,800円+税)

『社会的包摂/排除の人類学』昭和堂 (2014年)

内藤 直樹、山北 輝裕編、丸山 淳子(国際関係学科講師)分担執筆

先住民、難民、移民、障害者、ホームレス……。
私たちは「隣りにいる他者」と、どう向き合うのか?

※『第3章 ボツワナの狩猟採集民は「先住民」になることで何を得たのか』を、丸山淳子(国際関係学科講師)が分担執筆しました。

(昭和堂 2,500円+税)

『驚くべき日本語』集英社インターナショナル (2014年)

ロジャー・パルバース著、 早川 敦子(英文学科教授)翻訳

日本語はなぜ「世界共通語(リンガ・フランカ)」にふさわしいのか。
 
英語・ロシア語・ポーランド語・日本語。
まったく異なる文化的背景から生まれた4カ国語をマスターした外国人作家が、比較言語論的視点や自らの体験をもとに、世界に誇る日本語独自の魅力と「世界共通語」としての可能性を説く。
外国人著名作家による、斬新で画期的な日本語論。

(集英社インターナショナル 1,000円+税)

新・国際金融テキスト2(全3巻)『国際金融史』有斐閣 (2013年 初版第2刷)

上川 孝夫(横浜国立大学教授)、矢後 和彦(首都大学東京教授)編/牧野 裕(国際関係学科教授)分担執筆

国際金融の歴史を多面的に追究
国際金融の現実を理論・歴史・現状から解明する、待望の体系的テキスト・シリーズ。初級テキストを超えて、より深く正確に解説することをめざし、アドバンストな内容とサーベイを盛り込み、学部上級から大学院生を含めた学習に役立つように構成されている。
国際金融の歴史を体系的・網羅的にとらえる、初めてのテキスト。国際金本位制から現在の変動相場制までのグローバルなシステム、地域別主要通貨、国際金融機関の変遷を通史的に解説する。アドバンストな内容と研究サーベイを盛り込み、発展的な理解へと導く。

※『週刊エコノミスト』2012年8月14・21日合併号掲載「危機の教訓を今に伝える16冊」で紹介されました。
(有斐閣 3,100円+税)

『アーツ・アンド・クラフツ運動』みすず書房 (2013年)

ジリアン・ネイラー著/川端 康雄、菅 靖子(英文学科准教授)訳

「イギリス国内でのデザインの発展にとどまらず、近代西洋世界において運動が国際的に展開していったさまを丹念に描いており、この分野について学びたいという人には必読の基本文献であるといってよいだろう。また、アーツ・アンド・クラフツ運動の歴史をこのようなスケールで記述した日本語文献は管見では見当たらない」
(「訳者あとがき」より)
 
クラフツマンシップをいかに回復するか。実用品にいかに美的要素を盛り込むか。ジョン・ラスキン、ウィリアム・モリスの影響下に19世紀末のイギリスに生まれ、アール・ヌーヴォー、ウィーン分離派、ユーゲントシュティールのみならず日本の民芸運動など世界各国に影響をおよぼしたプレモダニズム期最大の工芸デザイン運動、「アーツ・アンド・クラフツ」。本書はその全史を一望する古典的名著であり、「必読の基本文献」である。図版多数収録。
(みすず書房 4,800円+税)

『欲ばりな女たち: 近現代イギリス女性史論集』彩流社(2013年)

伊藤 航多(英文学科講師)、菅 靖子(英文学科准教授)、佐藤 繭香 編著

なぜ彼女たちは「成功」したのか。
 
18 世紀~20 世紀、近代化が進むなかで、女性たちは自らの「場」をどこに見いだし、作り出してきたのか──女性であることを「使い」つつ、自らの可能性を切り開いてきたタフなイギリス人女性たちの自己表現に焦点をあて、文学、歴史学、宗教、食文化、 女性医師等々、さまざまな角度からイギリス史における女性の貢献を再考する社会史論集。
 
 近現代イギリス女性史に新たな視野を提供する。
 
※2012年度津田塾大学特別研究費出版助成を受けました。
(彩流社 3,500円+税)

『世界人名大辞典』岩波書店(2013年)

岩波書店辞典編集部 編/中村 元哉(国際関係学科准教授) 分担執筆

政治、学術、芸術からビジネス、スポーツ、ポップカルチャー、架空人名まで、すべての地域と時代の人名を網羅する。各界第一線で活躍する800余名の執筆陣による、経歴・業績の詳細で的確な記述、作品・著作の豊富な紹介を実現!

※中国(中華民国期)の人名を選定する責任者の一人として中村元哉(国際関係学科准教授)が編集業務に携わり、分担執筆しました。
(岩波書店 29,400円(税込))

『カタッポ』(月刊「こどものとも」)  福音館書店(2013年)

大原 悦子(ライティングセンター特任教授) 著

カタッポとは、片方だけ落とされた手袋のこと。持ち主を探すため、カタッポたちは人知れず、駅の落とし物箱を抜け出しました。彼らをどんな運命が待っているのでしょうか?
本作は福音館書店創立60周年を記念した「絵本にしたいお話」原稿募集の採用作品です。新しい才能による、胸躍る物語をご堪能ください。

『震災後文学論 あたらしい日本文学のために』青土社(2013年)

木村 朗子(国際関係学科教授) 著

未曾有の事態をどのように理解し、そして受けとめるか。いち早くその現実を咀嚼しようとし言葉にしてきたのはまさに文学であった。 「たかが文学。その内容を議論するよりももっと現実的なことを議論した方がよい」。はたしてそうだろうか。もし文学が、直視しがたい現実を言葉にしているとするならば、そこで描かれているもの、描かれていないものは、まさに現実そのものの縮図ではないのか—。ゆえにわたしたちは「震災文学」を読まければならないのだ。 「震災」以後の文学全体をとらえ、これまでの文学の歴史と断絶したところからはじまるあたらしい文学の歴史を見出す。 「震災後文学」を読みつづけ、海外に紹介しつづけてきた気鋭の国文学者が、専門領域を侵犯してまで著わす決意の書。
(青土社 1,900円+税)

『Ortlose Mitte: Das Ich als kulturelle Hervorbringung./場所なき中心——文化が生み出す<わたし>』Wallstein(2013)

新本 史斉(国際関係学科教授)ほか 共著

物理学、化学、哲学、文学、ジャーナリズム、多彩な分野で活動しているドイツ語圏の研究者、批評家、作家、翻訳者たちが、それぞれ思い思いの切り口から<ich> (わたし) という主語の不可思議さについて論じたユニークな論文集です。
(Wallstein £16.90)

『日本当代中国研究2009-2012』人間文化研究機構現代中国地域研究(2013年)刊行中

劉傑、中村 元哉(国際関係学科准教授)ほか 編

最新の日本の中国研究を中国語で発信する学術誌。歴史・政治・外交・経済・社会・文化・環境の各領域をもれなくカバーしている。2009年より継続刊行中。
(人間文化研究機構(NIHU)当代中国地区研究基地連合項目核心基地 早稲田大学現代中国研究所)

『対立と共存の歴史認識——日中関係150年』東京大学出版会(2013年)

川島 真、劉傑、中村 元哉(国際関係学科准教授)ほか 共著

尖閣諸島、反日デモ、橋下大阪市長の歴史認識の発言、安倍首相の村山談話の見直し……。歴史認識をめぐり日中両国には依然として隔たりがある。本書は,近代日中関係150年のなかで活躍した人物に注目し、近代日中関係史の中にその人びとを位置づけ、新たな視点から歴史認識に迫る、歴史研究の最前線。中村元哉「相反する日本憲政観——美濃部達吉と張知本を中心に」などを収録。
(東京大学出版会 3,600円+税)

『五感を育てるおむつなし育児』主婦の友社セレクトBooks(2013年)

三砂 ちづる(国際関係学科教授) 著

おむつを早くはずすと、子どもの機嫌がよくなる、五感が育つ、ママとの絆が深まるなど、いいことたくさん。「おむつなし育児」の知恵とコツを伝えます。
 
早くおむつをはずしたいけれど、どうやってトイレトレーニングをスタートさせればいいかわからない! 赤ちゃんから始める「おむつなし育児」ってなに? 幼稚園に入る前にはパンツにしないといけない……。そんなママたちの疑問や悩みを解決します。じつは、おむつはできるだけ小さいときにはずしてしまったほうがラク。おむつの外でおしっこできるようになると、子どもはご機嫌、ママもラクちんで、親子の絆がぐっと深まります。最初は、10分だけでもおむつをはずし、オマルやトイレでおしっこをすることからスタート。監修はおむつなし育児の第一人者、三砂ちづる先生。なかなかおまるでしてくれない、だれにでもおとずれる「いやいや期」の乗り切り方、0歳、1歳、2歳、3歳の、年齢別対処法まで、写真とイラストでていねいに解説します。赤ちゃんとお母さんのための幸せ時間、もっと楽しんでみませんか。
(主婦の友社 1,300円+税)

『きものは、からだにとてもいい』講談社+α文庫(2013年)

三砂 ちづる(国際関係学科教授) 著

きものであなたのからだが変わる!
楽しい、うれしい、気持ちいい。実践的「からだにやさしいきもの生活」のすすめ
 
きものは、日本の気候や暮らしのなかから生まれた衣服。日本人が快適に暮らすために、「理に適った」服なのです。夏は適度に風を通し、冬にはあたたかく、からだを冷やさない。一見窮屈だけど、実はとても動きやすく、走ることだって! でも着付けが大変? それもちょっとしたコツを身につければ、問題なし。そして何より、きものを着ることで、あなたのからだはいきいきしてくる。きものの暮らしを取り戻すことで、からだが変わるのです。
 
※本書は2008年にバジリコ株式会社から刊行された『きものとからだ』を文庫収録にあたり改題、加筆、改筆したものです。
(講談社 648円+税)

『太陽と月の物語』春秋社(2013年)

三砂 ちづる(国際関係学科教授) 著

人との出会い、紡がれる「縁」。
身を置く土地、不思議な「絆」。
生きることの「いとおしさ」を鮮烈に描く、ヒューマン・エッセイ。
(春秋社 1,800円+税)

『生成言語研究の現在(いま)』ひつじ書房(2013年)

池内 正幸(英文学科教授)、郷路 拓也(英文学科准教授) 編著

本書は、津田塾大学言語文化研究所のプロジェクト「英語の共時的及び通事的研究の会」発足25年記念研究大会(2011年8月開催)での成果を基にした論文集である。まず、シンポジウム「生成文法の企ての現在を問う─LGB刊行30周年にあたって」における論考を収め、次に、音韻論、形態論などの各領域の研究論文、そして、事例研究・理論的研究の典型例としての招待講演を所収する。
(ひつじ書房 5,800円+税)

『女子の遺伝子』亜紀書房(2013年)

三砂 ちづる(国際関係学科教授)、よしもとばなな 著

「子どもは1歳までに、母親が子どもにどう接したかで、その子の人格形成の核の部分が決まる」、これはよしもとばななさんの父である吉本 隆明氏の持論だった。赤ちゃんは母親の無意識から大きな影響を受けるので、母親が安定していないと、この世に生まれてきたことの安心感を得られないのだという。現在の20代、30代の女性たちは、鬱病、生理不順などの心身の不調や、漠然とした見捨てられ不安を訴え、どこか内向きで、自信なさげである。急激な近代化を生き抜いた70代、80代の女性たちに育てられた40代、50代のお母さんたちは、とっても真摯に、世の中の役に立つ立派な娘を育てようとした。それは間違いではないけれど、それは女子として、幸せなことなの? 
母子保健の研究者である三砂 ちづる(本学国際関係学科教授)と、世界的作家であるよしもとばなな氏が、自らの妊娠、出産、おっぱい、両親との関係、子育てなどなど、自らが現代に生きる女たちのロールモデルとなるべく、すべての女性に向けて語り合った。
(亜紀書房 1,200円+税)

『翻訳論とは何か:翻訳が拓く新たな世紀』彩流社(2013年)

早川 敦子(英文学科教授) 著

新しい研究領域として文化批評を活性化させてきた「翻訳論」は、
現在、どのような展開を遂げているのか──
 
言語は「他者」にどう関わるのか、「他者」と「主体」の問題に、ポストコロニアル批評と翻訳学はどう関わってきたのか──
他の批評理論も絡めながら、多様な「翻訳論」を紹介し、モダニズム後の言語文化と歴史意識が「翻訳論」とどのような相互関係にあるのかを読み解く。
さらに「歴史」の再読を「自己翻訳」として拓いたホロコーストの言説を取り上げ、「世界文学」とは何かを提示する。
(彩流社 2,800円+税)

『言語教育実践 イマ×ココ』ココ出版 (2012年~)

イマ×ココ編集委員会編、林 さと子(英文学科教授)分担執筆

本誌は、日本語教育を中心に言語教育に関わる実践を、記し、伝え、そして学ぶために、それぞれの実践を共有する場として創刊されました。国内外で日本語/言語を学ぶ人々への教育・支援の現場、その実践の担い手を養成・育成する教育・研修の現場で行われている実践について、広く語り合う場となるでしょう。 実践について振り返り、記録して他者に伝え、ともに学ぶ過程を分かち合い、資源として蓄える場として、この媒体は位置づけられています。
 

※創刊準備号では、林 さと子(本学教授、日本語教員養成課程担当)が編集に携わり、創刊号では、津田塾大学の実践について執筆しています。
 
(ココ出版 1,200円+税)

『Sprechendes Wasser/話す水』Secession-Verlag(2012)

谷川 俊太郎、Jürg Halter 著/Eduard Klopfenstein、新本 史斉(国際関係学科教授)訳

「俳句の中で聞いた 蛙が池に飛び込む音 小学生だったぼくはそうと知らずに詩の旅に出発していた」——谷川俊太郎80歳。スイスの詩人ユルク・ハルター32歳。年齢も言葉も文化的背景も違う2人の間でEメールを介して交わされた連詩がドイツ語/日本語の二言語バージョンの書物になりました。36編の詩の文字の向こうに谷川さんとハルターさん自身が撮影した水をテーマとする写真がかすかに透けて見える、とても美しい装丁の本です。
 
※2013年スイス・ベルン文学賞受賞作品
(Secession-Verlag BDR £28.90)

『メディアのフィールドワーク』北樹出版(2012年)

羽渕 一代、内藤 直樹、岩佐 光広 著/丸山 淳子(国際関係学科講師) 分担執筆

近年、アフリカ各地で、ケータイが日常風景に溶け込むようになった。若者も女性も、乾燥地の牧畜民も砂漠や熱帯雨林の狩猟採集民も、紛争のさなかでも、難民になっても、みなケータイを片手に、さまざまなつながりを紡ぎだすようになった。そんなケータイ普及の渦中で、彼らはどんなふうにこの新しいメディアを使い、そのことで彼らの生活はどのように変化しつつあるのだろうか。その様相を、徹底して具体的に論じたのが、本書「メディアのフィールドワーク:アフリカとケータイの未来」である。

※「第10章 ケータイが切りひらく狩猟採集社会のあらたな展開—ボツワナにおける遠隔地へのケータイ普及がもたらしたもの」を、丸山 淳子(国際関係学科講師)が分担執筆しました。
(北樹出版 2,200円+税)

『ボツワナを知るための52章』明石書店 (2012年)

池谷 和信編著、丸山 淳子(国際関係学科講師) 分担執筆

南アフリカの北の内陸国ボツワナ。有史以来ほとんど戦争が行われたことのない平和な国であり、安定した政治経済とともに豊かな自然環境を保持している。紛争や貧困を連想しがちなアフリカ大陸とは一味違う、もう一つのアフリカの姿を様々な角度から紹介する。

※以下を、丸山淳子(国際関係学科講師)が分担執筆しました。
 第19章 投げこまれる砂——あるサンの男性の葬儀をめぐって
 第36章 ハイナ平原を行き交う人びと——ボツワナ北西部の民族移動小史
 第43章 原野につくりだされた小さな町——遠隔地開発計画の進展
 第44章 遠隔地開発計画の光と影——あるサン女性の人生
(明石書店 2,000円+税)

『世界地名大辞典 3 中東・アフリカ』朝倉書店 (2012年)

熊谷 圭知、山本 健兒、加藤 博、島田 周平 編/丸山 淳子(国際関係学科講師) 分担執筆

世界の地名約48000を大地域別に解説した21世紀最大の地名事典。
第3巻「中東・アフリカ」はアフガニスタン以西,トルコ以南のアジアおよびアフリカ全土の4700地名を収録。
 
※ボツワナ共和国内の地名すべてを、丸山淳子(国際関係学科講師)が分担執筆しました。
(朝倉書店 32,000円+税)

『現代アフリカ社会と国際関係 国際社会学の地平』有信堂高文社(2012)

小倉 充夫(国際関係学科教授) 編

数世紀にわたり搾取・従属を強いられたアフリカ。近現代世界の歴史過程を通して現代のアフリカ社会を照射する。
(有信堂高文社 税込3,675円)

『未来の考古学 第二部 —— 思想の達しうる限り』作品社(2012)

フレドリック・ジェイムソン 著/秦 邦生(英文学科准教授)、河野 真太郎、大貫 隆史 訳

ディストピアとしての未来が照射する現代の閉塞と混迷! 
同時代が強いる抑圧と支配の構造を巧妙に開示した古今のSF小説を精細に分析しつつ、ファンタジーにはないSF的想像力の存在論的意義を検証する。 
(作品社 税込3,570円)

『憲政与行政法治評論』(第6巻) 中国人民大学出版社(2012)

王貴松 主編/中村 元哉(国際関係学科准教授) 分担執筆

現代中国の憲政論を牽引する学術叢書。企画・編集責任は中国人民大学「憲政と行政・法治」研究センター。日中国交回復後、最も厳しい環境下にある日中関係において、日本の学術成果が多数発信されている。
「中華民国憲法」の自由・権利論を世界の憲政潮流と関連付けて分析した中村元哉「直接保障主義与中華民国憲法——以張知本的憲法論為中心」も採録されている。
(中国人民大学出版社 69元)

『吉永小百合、オックスフォード大学で原爆詩を読む』集英社新書(2012)

早川 敦子(英文学科教授) 取材・構成

2011年10月、原爆詩の朗読を続ける女優、吉永小百合は、オックスフォード大学の招きを受けてイギリスに向かう。ヨーロッパで初めてとなる朗読会の当日、音楽家の坂本龍一氏は110年前のピアノで哀切なメロディーを奏で、偶然チャペルに迷い込んだ鳩が、長編詩「慟哭」のクライマックスで天井を飛翔した。
彼女の朗読は、なぜイギリスの聴衆たちの胸を打ったのか。吉永小百合が原爆詩と関わった二十余年にわたる軌跡を紹介しつつ、当日の出来事をドラマティックに描くドキュメント。
 (集英社 700円+税)

『抱きしめられたかったあなたへ』講談社+α文庫(2012)

三砂 ちづる(国際関係学科教授) 著

タッチハンガー——しっかりと誰かにふれられ、抱きしめられ、ほおずりされ、受けとめられる、という経験が少ない、「ふれること=タッチ」への「ハンガー=飢え」があなたを苦しめている?
「そっと誰かにふれられる」「抱きしめられる」そんな「ふれあい(タッチ)」が、安心と勇気を与えてくれるかもしれません。
満たされない思いを抱えたまま孤独にがんばっている現代の日本女性にやさしく語りかけるエッセイ。
※本書は株式会社マガジンハウスから刊行された『タッチハンガー——がんばり続けてなお、満たされないあなたへ』を文庫収録にあたり改題、加筆、改筆したものです。
(講談社 733円+税)

『ローベルト・ヴァルザー作品集4 散文小品集I 』鳥影社(2012)

ローベルト・ヴァルザー 著/新本 史斉(国際関係学科教授)、F・ヒンターエーダー=エムデ 訳

同時代においてはカフカ、ベンヤミン、ヘッセを魅了し、現代においてはゼーバルト、クッツェーなどの小説家、ソンタグ、アガンベンらの思想家に愛読されてきた20世紀文学の隠れた古典ローベルト・ヴァルザーの作品集第4巻です。素朴にして複雑、繊細でありながら辛辣、無内容であるにもかかわらず生の豊かさを伝えてやまないヴァルザーの散文小品のエッセンスがつまった一冊です。
(鳥影社 2,600円+税)

『不機嫌な夫婦 なぜ女たちは「本能」を忘れたのか 』朝日新書(2012)

三砂 ちづる(国際関係学科教授)著

多くの人が求める穏やかな日常。多くの場合、それは家族とともにあり、そのような家族のコアには、また、多くの場合、夫婦、という”対”がある。その”対”が機嫌よく過ごしていれば、周囲は安心していられる。それなのに、なぜわたしたちは不機嫌になってしまうのか。それ以前に、なぜ”対”になることさえ難しいのか。そんな今について考える。
(朝日新聞出版 税込798円)

『総合研究 辛亥革命』岩波書店(2012)

中村 元哉(国際関係学科准教授)ほか辛亥革命百周年記念論集編集委員会 編

2000年間続いた王朝体制を打倒した辛亥革命とは、何だったのか。政治、経済、外交、社会、ジェンダーといった多角的かつ世界史的な視野から、革命前後の中国及び周辺諸国の実態を総合的に考察する。辛亥革命百周年記念東京会議での研究発表をふまえ、世界各地の代表的研究者による、単なる報告集を超えた共同論集。
(岩波書店 7,800円+税)

『「大フィンランド」思想の誕生と変遷──叙事詩カレワラと知識人』岩波書店(2012)

石野 裕子(国際関係研究所研究員)著

本書は、2011年3月に本学大学院国際関係学研究科にて論文博士号(国際関係学)を授与された博士論文を改稿したものである。フィンランド民族文化の象徴、叙事詩カレワラ。この叙事詩は、フィンランドの国民国家形成に深く結びつき、その思想的背景をなした。1917年の同国独立前夜から第二次世界大戦における二度の対ソ戦敗戦、そして戦後に至るまでの、文化・学問・政治の緊張に満ちた関係を、3人の知識人を軸に描いたものである。
(岩波書店 8,400円+税)

『世界文学を継ぐ者たち──翻訳家の窓辺から』集英社(2012)

早川 敦子(英文学科教授)著

19世紀、文豪ゲーテは「世界文学の時代が到来した」という名言を遺しました。そして現在、世界の多極化を映し出す「バベル後の光景」から、新たな文学地図が描かれています。村上春樹や吉本ばなながイタリアの街を闊歩し、イギリス国籍の日本人作家カズオ・イシグロが、かの地の精神的風土を英語のキャンバスに描き出す。そんな中、多くの作品を翻訳し、最先端の翻訳理論に通暁した著者が、旧植民地からの声や、ホロコーストの沈黙から芽吹いた言葉に耳を澄まし、5つの作品を取り上げました。本書は「小さき者たち」が切り拓く領野を展望する、21世紀の世界文学案内です。(集英社リリースより)
(集英社 760円+税)

『イベント意味論と日英語の構文』くろしお出版(2012)

井川 壽子(英文学科准教授)著

イベント論理学を言語分析に適用した、イベント意味論の専門書。
人間言語の仕組みに「イベント(事象・出来事)」概念がどのように関わっているかについて示す試み。イベントが関与する日本語と英語の構文をとりあげ考察し、その性質を明らかにする。
(くろしお出版 税込3,150円)

『〈終わり〉への遡行 ポストコロニアリズムの歴史と使命』英宝社(2012)

秦 邦生(英文学科准教授)、中井 亜佐子、富山 太佳夫、溝口 昭子、早川 敦子(英文学科教授) 編著

ポストコロニアリズムは「終わった」のか?
現代のグローバリゼーションに向き合う文学、歴史、批評理論、翻訳論の多彩な視点から、ポストコロニアル研究の再構築を試みる。人文学の未来を切り拓く十一の思索。
(英宝社 3,400円+税)

『未来の考古学 第一部 —— ユートピアという名の欲望』作品社(2011)

フレドリック・ジェイムソン 著/秦 邦生(英文学科准教授) 訳

閉塞するポストモダンを打開するユートピア的想像力の再検証!
トマス・モアから現代のSF小説にいたる古今のユートピア、ディストピア論を精緻に比較・検証しつつ、シニカル理性を排して、ユートピア的想像力の現代的役割を提起する。
(作品社 税込3,990円)

『ヴィクトリア朝の文芸と社会改良 』音羽書房鶴見書店(2011)

向井 秀忠/近藤 存志 編、菅 靖子(英文学科准教授)分担執筆

ヴィクトリア朝時代を生きた文人・詩人・批評家・画家・デザイナー・建築家などの芸術家および彼らの作品と時代との結びつきを確認し,芸術家たちは社会的現実の改変や改良にどのように関わり,役割を果たし得たのかを考える10論考。
(音羽書房鶴見書店 2,800円+税)

『The Projection of Britain: A History of the GPO Film Unit』British Film Instituute(2011)

菅 靖子(英文学科准教授) 分担執筆

両大戦間期にドキュメンタリー映画運動の中核となったGPO(逓信省)映画班に関する研究論文集である。
「The Projection of Britainは、GPO映像班のように、大胆で、素晴らしく、エキセントリックかつ野心あふれる作である。」(Times Literary Supplement, Feb. 2012)
(British Film Instituute  UK£22.5/US$31)

『最新 日本言論知図』東京書籍(2011)

萱野 稔人(国際関係学科准教授) 編著

現代日本の重要な論点やトピック151項目を取り上げ,文章とビジュアルを駆使し、見開き完結で解説。原発、ベーシックインカム、高学歴ワーキングプア、若者論、婚活など、日本の一番新しくホットな論点が,いまだかつてないほどに一目瞭然!藤井聡氏・田原総一郎氏・飯田泰之氏・上野千鶴子氏らとの特別対談も収録。
(東京書籍 1,400円+税)

『女子学生、渡辺京二に会いに行く』亜紀書房(2011)

渡辺 京二氏、三砂 ちづるゼミ(多文化・国際協力コース) 共著

『逝きし世の面影』の著者・渡辺京二氏に、本学多文化・国際協力コースの三砂ちづるゼミの学生と卒業生が、自分のテーマや悩みをぶつけた。渡辺氏のコメントからは、私たちがどのような時代に生きていて、なぜ今のような悩みをもつのかが、見えてくる。近代化やグローバル化に、違和感を持つ人は多いだろう。でも私たちは後戻りはできないのだ。違和感を抱えながら、どんなふうに生きていくのか、そんな根源的な疑問をつきつけてくるのが本書である。
(亜紀書房 1,600円+税) 

『高音質保証! 麻倉式PCオーディオ』アスキー・メディアワークス(2011)

麻倉 怜士(本学講師)著

機器からソフトまで、AV評論の第一人者=麻倉怜士が徹底的に聴き較べて語るパソコン&ネットワークオーディオ高音質化の極意!! 
パソコンは"究極のオーディオ機器"です。ちょっとした工夫を重ねることで音質は飛躍的に向上します。本書は、そんな高音質化のノウハウを軸に、パソコン&ネットオーディオの楽しみ方を具体的に解説します。
(アスキー・メディアワークス 743円+税)

『リベラリズムの中国』有志舎(2011年)

村田 雄二郎 編、中村 元哉(国際関係学科准教授)共著

19世紀末から20世紀中葉にかけての中国には、自由の価値や政治的自由を求める真摯でたゆまぬ潮流が存在していた。そのようなリベラリズム(自由主義)思想とその制度化の模索から中国近現代史を逆照射し、「民族革命」とも「社会主義近代化」ともちがう、新たな歴史像と中国イメージを提示する。第3部「国際関係の中の憲政と自由」に中村論文「世界の憲政潮流と中華民国憲法——張知本の憲法論を中心に」が収録されている。
(有志舎 6,200円+税)

『記憶を和解のために — 第二世代に託されたホロコーストの遺産』みすず書房(2011年)

エヴァ・ホフマン著、早川 敦子(英文学科教授)訳

はるか彼方のホロコーストをどう理解し、その意味を伝えていけばよいか。繋ぐ存在としての「私」や第二世代とは。記憶の政治学を超えた、未来へのまなざしの書。
(みすず書房 4,500円+税)

『私と世界、世界の私 13歳からの大学授業』水曜社(2011年)

萱野 稔人(国際関係学科准教授)分担執筆

読めば広がる新しい世界。未来を担う子どもたちへ、さまざまな分野の第一人者が伝える「私とは何か」「私たちはどこから来てどこへ行くのか」。桐光学園特別授業シリーズ第4弾。
(水曜社 1,600円+税)

『ことばの事実をみつめて — 言語研究の理論と実証』開拓社(2011年)

佐藤 響子、井川 壽子(英文学科准教授)、鈴木 芳枝、古谷 孝子、松谷 明美、都田 青子(英文学科准教授)、守田 美子 編

本学英文学科の千葉修司教授の定年退職を記念し、教え子と同僚が長年のご指導にたいする感謝をこめて執筆した論文集。日本語と英語のデータを中心に、はじめに事実ありきから出発し、言語事象の詳細な検討と理論を往復する研究スタンスを大切にした37本の論文からなる。音声学・音韻論、形態論、共時的統語論、通時的統語論、言語習得、意味論、語用論、社会言語学、英語教育と幅広い分野を網羅。
(開拓社 6,600円+税)

『別の言葉で言えば — ホフマン、フォンターネ、カフカ、ムージルを翻訳の星座から読み直す』鳥影社(2011年)

ペーター・ウッツ著、新本 史斉(国際関係学科教授)訳

本書は原作と「同一であること」を要求され続けてきた翻訳に「差異」の権利を認めようとする画期的な翻訳論です。『審判』(カフカ)、『特性のない男』(ムージル)など邦訳を通じて親しまれてきた独語作品の仏訳、英訳をとりあげ、原作における言葉の配置に繊細に配慮しつつも、原作とは「別の言葉で言う」ことの意義を明らかにしている本書の議論は、日本における翻訳批評をいっそう精緻なものとし、日本語への翻訳実践に新たな可能性を拓いてくれるはずです。
(鳥影社 2,700円+税)

『20世紀のポスター[タイポグラフィ]—デザインのちから・文字のちから—』東京都庭園美術館(2011年)

菅 靖子(英文学科准教授)分担執筆

文字を用いたデザインすなわちタイポグラフィの効いた約110点のポスターを展示した同名の展覧会(2011年1月29日~3月27日)のカタログ。
文字は情報を正確に伝えるツールであるとともに、ポスター全体の印象を左右する大切なデザイン要素であり、タイポグラフィは、いわばポスターデザインの影の主役である。カタログは、展示されたポスターの図版、20世紀のタイポグラフィの歴史、関連研究論文から構成されている。
(東京都庭園美術館 税込2,000円)

『チャールズ・ホームの日本旅行記 — 日本美術愛好家の見た明治』彩流社(2011年)

菅 靖子(英文学科准教授)編著・訳

1889(明治22)年、ジャポニスム流行に大きく貢献することになる一人のイギリス人が日本を旅して回った。欧米の芸術界に大きな影響を与えた『ステューディオ』誌の創刊者ホームである。本書は、彼の美意識をとおして見る明治期の日本の記録である。
社団法人日本図書館協会 選定図書。
(彩流社 3,000円+税)

『エスニック・アメリカ(第3版)—多文化社会における共生の模索』有斐閣選書(2011年)

明石 紀雄、飯野 正子(学長) 共著

—ますます多様化するアメリカの現状と将来を見据える—
人種・民族関係の移り変わりを中心に歴史的に描き出す。オバマ政権成立後の動き,アフリカ系,アジア系,ヒスパニック系アメリカ人の台頭など,急激な変化を遂げるアメリカの“今”に迫る。
(有斐閣選書 2,600円+税)

『<若者の現在> 政治』日本図書センター(2011年)

小谷 敏、土井 隆義、芳賀 学、浅野 智彦 編、萱野 稔人(国際関係学科准教授)分担執筆

若者を覆う閉塞感・生きづらさや「右翼」「左翼」の図式にこだわる潜在的な心理を解き明かし、未来への希望を探求する。
シリーズ『若者の現在』は、労働・政治・文化からなる全3巻。「若者」を論ずるうえで欠かせない3つの視点から、「若者たちは、いまをどう生きているのか?」を照らし出す。
(日本図書センター 2,400円+税)

『連続討論 「国家」は、いま — 福祉・市場・教育・暴力をめぐって』岩波書店(2011年)

杉田 敦 編、萱野 稔人(国際関係学科准教授)分担執筆

グローバル時代における国家の役割とは何か。国家と市場、そして市民社会の関係を、私たちはどのように考えればよいのだろうか。福祉・市場・教育・暴力という四つの主題を軸に、政治学・法学・社会学・社会理念・教育学・経済学など、多様な専門の論者たちが語り合う。派遣村、全国学力テスト、戦争の民営化など、具体的なトピックを議論の糸口に、日常の背景にある原理的な問題を考察する。現代の国家について幅広い視点から考えるために。
(岩波書店 2,100円 + 税)

『サルトルとマルクス2 万人の複数の自律のために』春風社(2011年)

北見 秀司(国際関係学科教授)著

—資本主義の「外」は可能か—
現代を蝕むあらゆる問題に、解決の糸口はあるのか。ATTAC、フランス緑の党などの動向を踏まえつつ難問にいどむ。未公刊「ローマ草稿」をふくむサルトルの全哲学を縦横に展開し、真の民主主義の可能性、来たるべき倫理を探求する。
(春風社 3,333円+税)

『世界のビーズ・地域の織物 —人びとの願いとアイデンティティ』文化書房博文社(2011)

加納 弘勝(国際関係学科教授)著

ビーズと織物は、人々の「不滅の願い」と「永続と幸せへの願い」に応えるために、時間をかけ丹精を込めて作られた、美しく心惹かれる文化的なものである。世界諸地域で「出会った」ビーズと織物を多数のカラー図版にまとめ、本学での講義のなかで著者が到達した、究極の文化として「人々の願い」と「地域の広がり」という、地域研究の視点から考察する。
(文化書房博文社 2,200円+税)

『現代日本のコミュニケーション研究』三修社(2011)

日本コミュニケーション学会 編、中西 雅之(英文学科教授) 分担執筆

「コミュニケーション」ということばが日本で注目を集めるようになって久しいが、コミュニケーション研究や教育、またその基盤となる哲学的議論が確立されるには至っていない。本書は、日本のコミュニケーション学の歴史、現在関心を集めている課題や研究法、そして今後の展望を、それぞれの執筆者が簡潔に、また豊富な研究経験を活かして書き下ろした、専門性の高い1冊である。対人、異文化、組織、レトリックなど、研究を牽引してきたコミュニケーション領域の代表的な軸を中心に、全6部の構成。
(三修社 3,600円+税)

『戦後日本の民主主義革命と主体性』平凡社(2011)

J. ヴィクター・コシュマン 著、葛西 弘隆(国際関係学科准教授)訳

民主主義社会は誰がどのように担うべきなのか。戦後日本の「主体性」をめぐる議論をたどりながら、思想史と民主主義論を接合し、日本戦後思想の新たな可能性を追究する。
(平凡社 4,410円+税)

『素晴らしき3Dの世界』アスキー・メディアワークス(2011)

麻倉 怜士(本学講師)著

映画・カメラ・スマートフォン・ゲーム・アミューズメント施設のアトラクションなど様々な分野で急速に拡がる3D。3Dテレビの普及でますます加速する3D世界の魅力を、進化の歴史を踏まえつつ、機器選びのポイントからより深く楽しむためのオーディオ設計、自作3Dコンテンツの楽しみまで、オーディオ・ビジュアルの評論の第一人者が徹底解説。
(アスキー・メディアワークス 743円+税)

—津田塾大学が生んだ和英辞典— 『プログレッシブ和英中辞典 第4版』小学館(2011)

編集主幹 : 近藤 いね子(本学名誉教授)・高野 フミ(本学名誉教授)

本学教員・卒業生の発案・編集・執筆により生まれた「和英辞典」。「自然なよい英語」、そのために「使える辞書」とは・・・という発想に基づき、中辞典という制約のなかで、豊かな用例が示されてあります。1986年の第1版出版以降、第2版(1992年)、第3版(2001年)と改訂を重ね、今回、多くの新語・用例を加え、全面改訂版として第4版刊行の運び(2月28日発売)となりました。
執筆編集者からのメッセージ
小学館のサイトをご覧になる方はこちら ⇒ 小学館ランゲージワールド
(小学館 3,500円+税)

『岩波講座 東アジア近現代通史 第7巻』岩波書店(2011)

木畑 洋一・川島 真 ほか編、中村 元哉(国際関係学科准教授)分担執筆

第二次世界大戦後、それまで列強の支配のもとにあったアジアの諸地域は、次々に脱植民地化をめざし、各地でも独立をめぐる争いが起こり、熱い戦いが展開した。また,独立した国々の間では、アジアの新しい秩序のかたちが模索され始めた。帝国主義支配から解放され、急激な変動の時代を迎えた東アジアの諸相に検証を加える。
(岩波書店 3,800円 + 税)

『パフォーマンス研究のキーワード 批判的カルチュラル・スタ  ディーズ入門』世界思想社(2011)

高橋 雄一郎・鈴木 健(元本学准教授) 編 山口 順子(国際関係学科教授)・菅 靖子(英文学科准教授)・吉田 真理子(英文学科准教授) 分担執筆

1980年代のアメリカに興った「パフォーマンス研究」が、文化をめぐる「批判的実践」としてどのように成立し機能しているかを、演劇、コミュニケーション、教育、文化人類学、博物館学などのキーワードを手掛かりに紹介。「批判的カルチュラル・スタディーズ」の可能性と意義を考察する。
(世界思想社 2,500円+税)

『新訳 被抑圧者の教育学』亜紀書房(2011)

パウロ・フレイレ 著、 三砂 ちづる(国際関係学科教授) 訳

日本語初版が1979年、以来版を重ねること13版。つねに新しい読者を獲得してきた名著が、いまの時代にふさわしい読みやすさで蘇った。被抑圧者は自由を怖れる—彼らが“全き人間”となるための条件を徹底的に思索する、実践を通して繰り広げられたフレイレ教育学の核心の世界へ。
(亜紀書房 2,500円+税)

教職員著作・制作物

Copyright©2019 Tsuda University.
All rights reserved.