国際関係学科 授業紹介
1年セミナー
世界を読み解くための、
基礎体力づくり
現代世界の諸問題を探るため、その成果を表現するために必要な学術的スキルを実践をとおして学びます。具体的には、文献の探し方と読み解き方、プレゼンテーション資料の作り方、それを使った発表の方法、発表をもとにした議論のしかた、レポートの書き方などです。題材は、担当教員やセミナーメンバーの関心に基づいて選択します。写真では、景観の中の言語表記を糸口に「言語が一つだけと思われている社会にも実際にはさまざまな言語を使う人びとがいる」ことを検討しています。
国際機構論
国境を越えて協力する仕組みの
可能性を信じて
国際機構は、一国では解決できない地球規模の課題に取り組むために設立される国境を越えた協調の枠組みです。しかし絶大な権力をもった世界政府ではないゆえに、理想と現実のはざまで試行錯誤してきました。この授業では、過度の理想化と悲観論の双方を排し、どうすれば国際問題の解決に有効な国際機構の制度設計を行えるのかを考えます。国際機構は、決して私たちの生活から縁遠いものではありません。理論と歴史、具体的な事例分析をとおして、国際機構を活用する視点を養います。
3年セミナー 国際化のなかの人権(憲法・法学)
誰もが尊重されるために、
今、必要な法律とは?
この授業では、現代日本社会におけるさまざまな人権問題を、国際人権保障システムとの関わりに注目しつつ、憲法学・法学の観点から検討します。女性、LGBTなどの性的マイノリティ、子ども、障害者、外国人、被疑者・被告人など、政治過程を通じては保障されにくい人びとの権利、差別に関する裁判や立法要求を手がかりに、すべての人が個人として尊重される社会をどのような道筋でつくっていったらよいか、どのような法律や政策を実現していったらよいか、各自のテーマでレポートを書きます。
東南アジア研究 現代東南アジア特論
東南アジアに学ぶ、
先例なき課題に取り組む力
宗教や文化の多様性を特徴とする東南アジアは、現代世界の課題先進地域と言えます。講義では、課題の現場としての東南アジアを3つの角度から取り上げ、東南アジアからの学びを考えます。第1は、多元的な社会の成立を扱う歴史。第2は、紛争や対立による亀裂の修復を物語作品に探る歴史語り。第3は、少子高齢化する社会におけるケア労働を考える移動と家族です。講義では、新聞や映画などの身近なメディアを使い、東南アジアの「いま」に迫るアプローチを示します。