国際的な舞台で通用する、美しく、正しく、響く英語のために。

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倉石 東那 KURAISHI Haruna

学芸学部国際関係学科 4年

中学、高校時代に芽生えた海外への好奇心が、やがて国際問題への意識に変わり、津田塾大学入学とほぼ同時に大学模擬国連に参加した倉石さん。さらに、ジュネーブ国際・開発研究大学院でのサマープログラム、アメリカでの研修も行われるTOMODACHI MetLife Women's Leadership Program*への参加など、グローバルな活動に取り組んできました。かつての内向きな自分を変えるステージとして津田塾を選び、国際的な舞台で通用する英語力を磨き、グローバルな経験を重ねた4年間。その成長のストーリーを伺いました。

*TOMODACHI MetLife Women’s Leadership Program:
グローバルに活躍する次世代の女性リーダー育成を目的に発足したプログラム。約10カ月にわたり、リーダーシップやコミュニケーションスキル、自身のブランド構築などについて学びを深めます。

自分を変えたいとの決意を胸に、津田塾大学へ。

津田塾に興味をもったきっかけは、少人数教育に魅力を感じたからです。中学も高校も、先生と生徒の距離が近い少人数の環境で丁寧な指導を受けたこともあり、同様の環境を求めていたのだと思います。その一方で胸に秘めていたのは、大学では「内向的な自分の性格を変えたい」という想い。津田塾は、海外への関心が高い学生が多く、大学模擬国連やTOMODACHI MetLife Women’s Leadership Programなど、さまざまな活動につながる扉が豊富にある。内向きな自分を変えざるを得ない環境に身を置こうと心に決め、新しい世界に飛び込むような気持ちで入学したことを覚えています。リーダーシップにも興味もあり、高校では生徒会で活動していました。それは当時から、心のどこかで内向的な自分を変えたいと願っていたからかもしれません。山に囲まれた長野県で育った私でも、津田塾の学びで成長し、努力によって自分自身で世界を変えられる。そんな期待もあったように思います。
女性が主体的に活動できる校風に惹かれたことも、津田塾を選んだ理由のひとつ。当時高校の生徒会は男子生徒が多く、私は紅一点だったのですが、大学で同じ意識をもつ同性の仲間と出会い、活動できることも楽しみにしていました。

入学後、さまざまな活動に参加した倉石さん。国際的な問題を取り扱う大学模擬国連をはじめ、スイスやアメリカなど、グローバルな環境での挑戦が特に多いようです。世界に目を向けるようになったのは、どのようなことがきっかけだったのでしょうか。

課題解決の担い手になるという自覚が、活動の原点。

海外に興味をもつようになった最初のきっかけは、中学生の時、旅行が趣味の社会科の先生が見せてくれた、海外の写真の数々。日本とは全く異なる景色や文化に惹かれるようになりました。高校の世界史の授業では、知識を身につけるだけでなく当時の世界情勢を想像してみるなど、イマジネーションを働かせながら自分なりに深く学ぼうとしていました。

また、海外研修として2週間イギリスへ。当たり前ですが、私たちが暮らす世界には、日本人だけではない、多様な人びとがいます。大学へ入学する頃には、さまざまな言語、文化、価値観が存在するということを受け入れるグローバルな感覚を意識するようになっていました。津田塾の授業や友達との活動を通じて視野を広げていくなかで、国際社会における課題を自分ごととして受け止め、解決に向けてコミットするべき問題として捉えるようになったことが、国際問題に取り組むきっかけになったのだと思います。
内向的な性格を変えたいという想いもあった、倉石さん。「TOMODACHI MetLife Women’s Leadership Program」での活動を通じて、どのような変化があったのでしょうか。

弱みを強みに変える発想の転換で手にした、新しい自分。

「TOMODACHI MetLife Women’s Leadership Program」で取り組んだこと。それは、「内向的」である点に限らず他の性格も含めて見直し、自分自身の弱みを強みへ変えることでした。ワークショップを通じて自分の性格が「内向的」であると同時に「慎重」で「論理的」であるということも発見できました。自分の性格をポジティブに捉えることができるように思考が変わったことで行動にも変化がありました。まずは相手の話を冷静にしっかりと聞き、論点を整理したうえで、その議論に足りない視点を自分の意見を交えながら話をするという方法を身につけることができました。これまで自覚していなかった自分の強みを得られた経験でした。
大学模擬国連への参加やジュネーブ国際・開発研究大学院でのサマープログラムなどの多彩な活動、さまざまな人たちとの出会いが、倉石さんにどのような成長をもたらしたのでしょうか。

国際体験で知る、「英語は話せて当たり前」という現実。

大学模擬国連は、学生が各国の大使になりきって議題に対して交渉やディスカッションを行い、それぞれの国の立場で解決策を導き出していく活動です。難民、食糧、パレスチナ問題など、実際に国連で議題になっている数々の国際的課題について、理解を深めることができました。各国それぞれ、立場が違えば論点も変わるということを実感できたことも貴重な体験だったと思います。ジュネーブ国際・開発研究大学院でのサマープログラムでは、国際関係や国連、気候変動についての知識を深めることができたのですが、それ以上に印象的だったのは、参加者の語学力の高さでした。母国語に加えて英語が話せるのは当然というレベルで、さらに第三、第四の言語という人も……。例えば、ブラジル出身の方が、母国語であるポルトガル語に加えて英語そしてフランス語も話せるという具合です。もちろん多言語を使いこなせるだけではなく、話す内容も論理的。自身の考えを、相手に分かりやすく伝えるという能力に長けていました。自分の中でも、「英語は話せて当然」ということをより強く認識するとともに、論理的思考の大切さも改めて知る思いでした。
実際に海外へ行き、現地での活動や出会う人びととのコミュニケーションを通じて、さまざまな英語体験を積まれた倉石さん。「英語の津田」と言われる津田塾の英語教育は、どのようなことが特徴的だと思いますか。

手書きで交わされる、丁寧な学び。

いくつか印象に残っている授業がありますが、まずひとつは「Reading Skills」という授業です。多民族、移民国家としてのアメリカをテーマとした文章の精読に取り組みました。使用されている一つひとつの単語はもとより文法も難解。文章の構造を分解しながら内容を理解していくのですが、文章量もかなり多く、とても苦労しました。しかしその分、英文を正確に読む能力が鍛えられたと思います。
そして「Composition」の授業も大変印象的でした。週に1つか2つ、与えられたテーマに関して手書きの作文を提出し、正しい文章になるまで、先生が赤ペンで添削をしてくださるという内容です。スペルや文法の誤りを指摘されるだけではなく、コロンやカンマの付け方といったところまで、丁寧にご指導くださいました。誤っている理由も説明いただいて、修正して再度提出し、また赤ペンで添削していただき、それを修正して…と、何度となく根気よく教えていただきました。津田塾は少人数教育が特長の一つですが、その学びをまさに象徴するような授業だったと思います。
一つひとつの単語や文法、記号の扱いについてまで、実に精緻に丁寧な指導が行われている津田塾の英語教育。少人数の体制で、教員から学生へ継承されていく学び。津田塾がめざす英語教育の先にあるのは、どのような「英語」なのでしょうか。

国際的な舞台で通用する、フォーマルな言語として。

英語はコミュニケーションツールですので、その役割として伝えるということはとても大切です。しかし津田塾では、それだけではなく「いかに美しく書けるか」ということをかなり意識づけられたように思います。ただ意思や内容を伝えればよいということではなく、言語としていかに美しく、論理的に伝えられるか、というところにこだわるようになったと感じています。リーディングにおいても、読む側の立場から、エレガントな英文表現を理解できるか、というレベルをめざすファーストステップになりました。
英語を話せて当然という人びととコミュニケーションをとるフォーマルな舞台においては、美しく、正確な英語を運用する能力が求められます。その必要性を肌で感じる活動の中で、英語を母語としない日本人だからこそ、津田塾で身につけた英語のスキルを活かすことができていると感じています。




国際基準で使える英語力を磨いている倉石さんですが、周りの津田塾生にはどのような人が多いのでしょうか。
自分のやりたいことに向かってひたむきに努力している人が多く、私がさまざまなことに取り組むうえでの刺激にもなっています。また、ジェンダーギャップを言い訳にしない人が多いのも特徴的です。ギャップを跳ねのけて活動するようなエネルギーに満ちた人もいますね。一人ひとり、それぞれアプローチや考え方は違いますが、みんな自分の人生を自分で考えて行動している、という印象です。

数々の国際的な体験を経て、肌で世界を学んでこられたと思います。語学力やコミュニケーション力、論理的思考力や表現力など、さまざまな能力の成長の先に、将来はどのようなことを目標にされていますか。

シビアな現実から目を背けず、人道的に立ち向かう。

具体的な職業はまだ決めていませんが、人としては、「現実的であり、かつ理想主義的でありたい」と考えています。「現実的」というのは、国内外を問わず存在しているシビアな現実から目を背けない、ということです。シビアな現実に対して、特にどこに問題があるのか根本から冷静に見極められる人でありたいと思います。「理想主義的」というのは、あくまで社会の構成員は共通して人間であるという視点を忘れず、シビアな現実に置かれている人びとを人道的な視点をもって受け止めていきたいということです。
そこは譲ることのできない私の信念であり、活動の軸になると思います。
職業で考えると、研究者かNGOの職員、国際機関の職員なども可能性があるかもしれません。学部だけではまだまだ学び足りないと感じる点や、判断力が備わっていないという思いもあるので、大学院に進学してより専門的なことを学びながら、実践的な活動のなかで判断していくという道も考えています。

最後に、高校生へのメッセージをお願いいたします。

日本の女性として、世界を舞台に咲く人へ。

津田塾では、国際的な舞台で通用する英語を使いこなすためのスキルを徹底的に鍛える環境が整っています。伝わればよいというコミュニケーションイングリッシュだけではなく、特にリーディングやライティングにおいては、精密に正確に読み解く力や、パラグラフや記号を適切に使える文章制作スキルを習得できます。
意思を伝えることは大切ですが、英語を母語とする人びとあるいは母語並みに話せる人びとが集う国際的な舞台では、それだけでは通用しないということもあります。難しい文章を正確に読み解くこと、美しく正しい文章を書くこと、世界基準で使える英語力を身につける。それが津田塾大学の英語教育です。
高校生の皆さんも美しい言葉と五感、インテリジェンスを使って、自分の知らない世界に飛び込んでみましょう。

※学年は取材当時のものです。
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