総合政策学部在学生によるQ&Aセッション(前編)
「キャンパスライフ編」

  1. HOME
  2. 津田塾のまなび
  3. 総合政策学部在学生によるQ&Aセッション(前編)「キャンパスライフ編」
元田さん(司会・総合政策学科4年)
岡田さん(総合政策学科4年)
西野さん(総合政策学科3年)
山本さん(総合政策学科2年)
毎年3月に千駄ヶ谷キャンパスで開催されている総合政策学部の春期オープンキャンパス。キャンパスツアーなどさまざまなプログラムを通じて津田塾の雰囲気を体感できます。なかでも人気を誇るのが、在学生が自らのキャンパスライフや受験対策など幅広いテーマで語る「在学生によるQ&Aセッション」です。2023年3月21日に行われたセッションの模様を前後編に分けてお届けします。

※後編の「受験対策編」はこちら。

実践的な授業で、本物の英語力が身につく。

元田: 津田塾に対して皆さんが抱くイメージの筆頭といえば「英語教育の充実」ではないでしょうか。まずは総合政策学部における英語の授業について、山本さんに聞いてみましょう。

山本: 高校では大学入試に合格するためのインプットが中心でしたが、大学の授業はより実践的です。ニュースや社会問題をはじめとしたさまざまな題材を用いて、ディスカッションをしたり、英文のレポートを書いたりします。

元田: 1年次には、英語の授業は週に4コマありますね。

山本: はい。このうち「コミュニケーション」と「ディスカッション」の授業はネイティヴスピーカーの先生の指導のもと、オールイングリッシュで行われます。「いきなり英語だけなんて」と面食らう方もいらっしゃるかもしれませんがご安心を。15人ほどの少人数クラスでアットホームな雰囲気なので、間違いを恐れずに発言できます。温かくユーモラスな先生ばかりで、英語を心から楽しめるのがこれらの授業のよさです。
残るふたつは「リーディング」と「ライティング」の授業。シンプルな文章を読み書きすることから始まって、最終的には英語の学術論文を読み解いたり執筆したりするまでにスキルアップします。すべての授業に通じるのは、ステップバイステップで学べること。私はもともと英語に苦手意識がありましたが、着実に上達している実感があります。

物事を正しく見る目を養う、データ・サイエンスの学び。

元田: 続いては総合政策学部における大きな特色のひとつ、「データ・サイエンス」の学びを取り上げます。高校生の皆さんにとってはまだなじみがない言葉かもしれません。具体的にはどんなことを学ぶのでしょうか。岡田さんに聞いてみましょう。

岡田: データ・サイエンスとは、膨大なデータを分析・活用する分野のことです。その基本的な理論を学ぶために、1年次には「統計」の授業が必修科目となっています。統計学は数学を用いてさまざまなデータの因果関係や相関関係を見出す学問です。仮説の立て方にはじまり、データの集め方や検証の手法、統計ソフトの使い方まで一連のプロセスを学びます。

元田: 例えば、どのようなデータを扱うのでしょうか。

岡田: 身の回りにあるさまざまなデータです。気温とアイスクリームの売れ行きの関係もそのひとつ。暑い日には、アイスクリームがたくさん売れると思いませんか。実際に統計の手法を用いてその関係を検証すると、気温だけでなく天気が売れ行きを大きく左右することがわかります。暑い日でも、雨だとあまり売れない傾向があるのです。このように、事象を正しくとらえる力を身につけられるのがこの学問の魅力だと思います。

元田: それは興味深いですね。とはいえ、「統計」と聞くと「数学が得意でないと授業についていけないのでは」と心配になる方もいるかもしれません。これについてはいかがでしょうか。

岡田: たしかに数学の知識は必要ですが、身構えなくて大丈夫です。分からないことがあればTA(ティーチングアシスタント)にいつでも質問できますし、メンターの先輩方に相談することもできます。私自身も高校の頃は文系を選択していましたが、こういったサポート体制があるから安心です。

元田: もうひとつ、「津田塾では日々たくさんの課題が出される」と耳にしたことがある方もいるかもしれません。西野さん、この噂についてはいかがでしょうか。

西野: 事実です(笑)。ただ、毎回コツコツと取り組むことで学んだことが確実に身につきます。クラスメイトと教え合う文化が根づいているほか、わからないことがあれば先輩に相談することも。難易度が高い課題でも、みんなで頭を捻りながら取り組むと案外楽しいものです。学生同士の仲が深まるよさもあります。

元田さん(司会・総合政策学科4年)

心強いサポート体制があるから、安心して海外に羽ばたける。

元田: 津田塾では、留学制度も充実していますね。アメリカ留学を経験した岡田さんに話を聞いてみましょう。

岡田: 私は2021年8月から2022年5月まで、津田塾の協定校(学生交流に関する協定を締結している大学)であるミネソタ州立大学モアヘッドに留学しました。留学に必要な準備は、ビザや奨学金の申請、新型コロナウイルスのワクチン接種など多岐にわたります。ここで大きな助けになったのが国際センターのサポートです。こまめに必要な手続きについて連絡をくださり、万全の準備で渡米できました。

元田: 大学でサポート体制が整っているのは安心ですね。現地ではどんなことを学びましたか。

岡田:
 留学先では必修科目がなく、興味のある授業を自由に選んで受講できます。私が選択したのは「Entertainment Industry and Technology 」のコース。エンターテイメント産業の現状や課題について学びました。津田塾の授業とはまた違った学びが得られるのが新鮮でした。

視野がぐんと広がる、キャンパス外での学び。

元田: 課外活動についても聞いてみましょう。西野さん、山本さんいかがですか。

西野: 私からはサークル活動についてお話しします。私が所属しているのは、総合政策学部の学生を中心とした学生団体「Tsuda Outreach」です。社会課題の解決に関心のある学生と社会貢献活動を行なっているNPOの橋渡しを目的として、NPOへの取材や学生向けの講演会の企画運営などを行なっています。そう聞くと「少し固そう。真面目そう」という印象を抱く方もいるかもしれません。でも実際にはアットホームな雰囲気の中で楽しく活動しています。

山本: 私からご紹介したいのは、他大学とともに共通のテーマについて調査や研究を行うプログラム「合同ゼミ」です。私は香川大学とのワークショップに参加しました。テーマは「また訪れたくなる小豆島」。3泊4日で小豆島に滞在し、観光客のリピートを狙った新たなサービスの企画に取り組みました。フィールドワークの結果をもとにアイデアを出し合う経験が視野を広げてくれたと実感しています。

元田: コロナ禍で学外での活動が制限される中、普段接点がない学生たちと交流できる貴重な機会でもあったのでは。コロナの収束に伴い、学外での学びの場は今後もっと増えるでしょうね。
ここでぜひ知っていただきたいのが、津田塾生たちの学外での学びをサポートする「学外学修センター」です。学外でのインターンシップやボランティア活動など、キャンパスの枠を超えたさまざまなプログラムを紹介してもらえます。「何か活動したいけれど、どんな活動があるのか、自分に何が向いているのかが分からない」という方は、ぜひ活用してみてください。

岡田さん(総合政策学科4年)

就職活動は楽しい。きめ細やかなキャリア支援のおかげ。

元田: 「津田塾は就職に強い」という評判を耳にした方もいらっしゃるかもしれません。総合政策学部は2017年度に新設され、今年3期生が卒業を迎えたばかりでありながら、すでに卒業生たちはさまざまなフィールドで活躍しています。私は外資系のコンサルティングファームに内定しています。周りの友人たちもメディア、IT、建築、航空など、それぞれが志望する業界での内定を得ています。就職活動に漠然と「大変そう」と思っている方が多いかもしれませんが、実際には大変なこともあったが、「楽しかった」というのが率直な感想です。

岡田: 就職活動を楽しめたのはなぜでしょうか。

元田: 大きな理由のひとつが、就職活動を個々にサポートし、全力で応援してくれる環境が整ってること。特に私自身の就職活動において、先生や先輩、同輩には幾度となく助けてもらいました。例えば、先生にエントリーシートを添削していただいたり、先輩に面接の練習に協力してもらったり。また、「キャリア・センター」では専門のカウンセラーの方に就職活動のあらゆるステップをサポートしてもらえます。「一緒に就職活動に取り組む」という姿勢が伝統になっているのではないでしょうか。

西野: それは心強いですね。就職活動を振り返って、ほかに津田塾ならではの強みは感じられましたか?

元田: はい、強く実感しました。4年間でさまざまなチャレンジができる環境が、結果として就職活動でも大きなアドバンテージになると思います。私が挑戦したのは、企業や地域と連携してさまざまな課題を解決していくプログラム「梅五輪プロジェクト」です。株式会社伊藤園とコラボレートして日本茶文化を発信する企画を立案した経験は、就職活動でもアピールし、高く評価していただいたと感じます。企業の方とのメールやミーティングを通じて社会人とのコミュニケーションに慣れることもでき、自信をもって面接に臨めました。

総合政策学部での多彩な学びについて、少しでもイメージをつかんでいただけたでしょうか。このセッションは、後編へと続きます。

総合政策学部在学生によるQ&Aセッション(後編)「受験対策編」
  • オープンキャンパス開催中はマスクを着用しており、撮影時のみマスクを外しております。
  • 学年は取材当時のものです。
Copyright©2019 Tsuda University.
All rights reserved.