第2回 学生スタッフレポート
セクシュアルマイノリティの人権を考える
中川 重徳 氏(東京弁護士会弁護士)


こんにちは!
「総合2025」第2回、4月24日(木)の講演は、東京弁護士会の中川重徳さんにお越しいただき、「セクシュアルマイノリティの人権を考える」というテーマでお話いただきました。講演では、弁護士として活躍されている中川さんだからこその、具体的な判例を挙げたお話が展開されました。
今回の講演の中で、最も心に残ったキーワードは「セクシュアリティの問題について無関心や無知は許されない」です。この言葉は、「府中青年の家事件」の裁判の中で使われました。この事件は、同性愛者の市民団体(「動くゲイとレズビアンの会」)が東京都の宿泊施設である「青年の家」(府中市)の利用が不許可になったことについて、東京都を訴えた事例です。当時、同性愛者は「病気である」「遺伝子異常である」と言われていましたが、この裁判で、「性的指向はどのようなものであっても自然な人の性のあり方である」ということが認められました。
「意識」が変わったとしても「制度」が変わらないと何も変わってはいかないということが事実としてあると思います。その中で、この裁判によって「制度」が変わったというのがセクシュアルマイノリティの差別に関する問題を解決する上で大きな進歩となったのかなと感じました。一方、「意識」としては、現在の状況はかなり変わってきていると感じています。おそらく、当事者の方々の地道な活動に加えて、SNSの広がりや、メディアの取り上げが盛んになったことによるものでしょう。そのため、これからは「制度」の変化が大事だと考えます。G7の国の中で、国の制度として同性同士の婚姻が認められていないのは日本だけであるということは事実であり、同性同士の法的な権利が認められる制度の整備が進んでいってほしいと思います。
また、質疑応答であった「“自分の周りにはセクシュアルマイノリティの人がいない”という言葉をよく聞くが、いないということはなく、目に入っていないだけ」という言葉がとても心に残りました。これは、セクシュアルマイノリティが認知されるようになったからこその発言であり、アウティング(個人的にカミングアウトされた内容を、本人の許可なしに、第三者に広めてしまうこと)のような「理解」に対する部分にも配慮されるようになればいいなと思いました。
「総合2025」第2回、4月24日(木)の講演は、東京弁護士会の中川重徳さんにお越しいただき、「セクシュアルマイノリティの人権を考える」というテーマでお話いただきました。講演では、弁護士として活躍されている中川さんだからこその、具体的な判例を挙げたお話が展開されました。
今回の講演の中で、最も心に残ったキーワードは「セクシュアリティの問題について無関心や無知は許されない」です。この言葉は、「府中青年の家事件」の裁判の中で使われました。この事件は、同性愛者の市民団体(「動くゲイとレズビアンの会」)が東京都の宿泊施設である「青年の家」(府中市)の利用が不許可になったことについて、東京都を訴えた事例です。当時、同性愛者は「病気である」「遺伝子異常である」と言われていましたが、この裁判で、「性的指向はどのようなものであっても自然な人の性のあり方である」ということが認められました。
「意識」が変わったとしても「制度」が変わらないと何も変わってはいかないということが事実としてあると思います。その中で、この裁判によって「制度」が変わったというのがセクシュアルマイノリティの差別に関する問題を解決する上で大きな進歩となったのかなと感じました。一方、「意識」としては、現在の状況はかなり変わってきていると感じています。おそらく、当事者の方々の地道な活動に加えて、SNSの広がりや、メディアの取り上げが盛んになったことによるものでしょう。そのため、これからは「制度」の変化が大事だと考えます。G7の国の中で、国の制度として同性同士の婚姻が認められていないのは日本だけであるということは事実であり、同性同士の法的な権利が認められる制度の整備が進んでいってほしいと思います。
また、質疑応答であった「“自分の周りにはセクシュアルマイノリティの人がいない”という言葉をよく聞くが、いないということはなく、目に入っていないだけ」という言葉がとても心に残りました。これは、セクシュアルマイノリティが認知されるようになったからこその発言であり、アウティング(個人的にカミングアウトされた内容を、本人の許可なしに、第三者に広めてしまうこと)のような「理解」に対する部分にも配慮されるようになればいいなと思いました。
国際関係学科2年 晴れ女
コメントシートより
- 日本に同性愛に関しての制度があることは知っていた。しかし、過去に遡ると世間はもちろん、辞書でさえも同性愛を異常、精神病であり治療が必要なものとされていたことについてとても驚いた。また、スポーツ誌が面白おかしく取り上げたことについても衝撃を受けた。勇気を持ってカミングアウトしてくれた人に対して、理解できないとしても絶対に口にするべきではないし、まずは受け入れるべきだし、そもそも受け入れるというスタンスなのも自分と区別しているという点では差別しているということになるのかなと感じた。
- セクシュアルマイノリティについて今までは自分には関係ない話だと思って聞く耳を持つことは少なかったが、今回の講演を聞いて、もしこれから先友人からカミングアウトされたら決して否定せず互いの関係値を含めて考え、他人事として考えず発言に気を付けていきたいと思う。また、現在の日本のジェンダーに関する理解不足も事態が進展しないと原因であると思うので、今回の講演のように若者にセクシュアルマイノリティについて考える時間を与えることでより理解が深まり、他の先進国と同様に法律に追加することができるのかもしれないと思う。