第19回 学生スタッフレポート

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混沌の素晴らしさ

森田清子 氏(NPO法人ら・ら・らの理事長)

こんにちは!
「総合2025」第19回、11月20日(木)の講演は、NPO法人ら・ら・らの理事長でいらっしゃる森田清子さんにお越しいただき、「混沌の素晴らしさ」というテーマでお話しいただきました。

森田さん自身の体験談と、様々な事情を抱えた人たちとの関わりの経験のお話をお聞きしました。森田さんが運営するコミュニティカフェ「楽ちん堂」は、いわゆる普通のカフェではありません。そこで出された料理を皆で分け合うのです。ビュッフェと言いたいところですが、取り放題ではありません。その日に決められた食材を使って、一つの大皿を作り、それを共有します。その大皿を人と分け合うには、皆さんならどうしますか。「これが欲しい」などと言葉を発することで、自分の意思を共有するのではないでしょうか。もし言葉が思い通りに口から出せなかったら、食事、そして意思を人と共有するのは難しいでしょうか。その難しい状況であったとしても、今まで食事を人と共有したことがなかったとしても、同じ空間を一緒に過ごすと、楽しさや嬉しさ、時には悲しさをも共有できるのです。その空間を森田さんはつくり、彼らに寄り添い、喜び幸せを見つけてあげています。

そして今回の講演では、事前に受講生のモヤモヤやぼやきを募集し、それらの事柄について森田さんが経験を踏まえ、助言を下さいました。

自分が抱える不安や悩みは、決して人と比べるものではないと思います。ですが誰かの経験を知ることで、解決へのヒントを掴み、心が軽くなることもあると感じました。誰かの手を借りてみたり、助けを求めてみたり、頼ってみるということは簡単なことではありません。声を上げること、行動をすることは勇気のいるものです。ひとりではできないこと、できたとしても誰かと共にしてみる。すると新たな視点を得たり、逆に相手に新たな視点を与えているかもしれません。

国際関係学科1年 ビル

コメントシートより

  • 私は悩みを持つことはあまりいいことではないと思っていた。しかし、森田さんの悩みは大したことではない、悩んでいた方が面白いというお言葉を聞いて、悩んでいてもいいんだと気づくことができた。また最後のみんなのモヤモヤを共有する時間で、やりたいこととのギャップがあるという話が出て、私も同じような悩みを抱えていたが、お話を通してそれはギャップではなく、人は何をしたいかわからないものだからだということを学んだ。講演を通して、森田さんの暖かさにたくさん触れられたと同時に、もっと森田さんにモヤモヤを相談してみたいと思った。ぜひ、今度楽ちん堂にお邪魔してみたい。
  • 森田清子さんの講演を通して、「混沌」や「モヤモヤ」を無理に消そうとせず、まずは誰かと共有することの大切さに気づいた。人は弱さを見せた瞬間こそつながれるという言葉が印象的だった。楽ちん堂の活動のように、誰もが安心して居られる場所があるだけで、人は前向きになれるのだと思った。自分の中の霧のような不安も、一人で抱え込まずに表現していきたいと感じた。
  • 森田さんの講演から、混沌やモヤモヤをそのまま受け入れる姿勢の大切さを学んだ。ユーモアは人によって違い、その多様さが安心できる居場所づくりにつながると感じた。また、大きな行動をするときほど、自分の気持ちや不安をメモに書くなどして見える形にし、整理することが有効だと学んだ。森田さんの温かく、同時に力強い姿勢は、日々の悩みや迷いに向き合うときにも活かせると感じた。
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