第23回 学生スタッフレポート

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ピンチをチャンスに ~人生明るく前向きに~

花岡 恵梨香 氏(清水建設株式会社)

こんにちは!
「総合2024」第23回、12月19日(木)の講演は、清水建設に勤めながら、パラ水泳・車いすカーリングの世界で活躍されている、花岡恵梨香さんにお越しいただきました。津田塾大学の卒業生でもある花岡さんは、修士2年の時に四肢麻痺となる辛い経験をされました。花岡さんが何を感じ、どのようにして乗り越えていったのかについて、「ピンチをチャンスに~人生明るく前向きに~」というテーマでお話してくださいました。

はじめに、私自身が感じた花岡さんの魅力についてお話しようと思います。花岡さんは現在、様々なことに挑戦していらっしゃいますが、過去にはショッキングな出来事があり、私には想像もできない辛い経験をされているため、お会いした際にどのように接するべきか迷っていました。しかし実際にお会いした際にまず目に入ってきたのは、花岡さんの素敵な笑顔でした。また、自分のことだけでなく、周りの方たちにも気を配り、さらには感謝の姿勢を崩さない花岡さんの姿も、とても印象的でした。過酷な環境を感じさせないその姿は、花岡さん自身がいろいろな経験をしたからこそ、生まれた行動ではないかと思いました。講演でおっしゃっていた、「辛いところから立ち直った自分がすごいのではなく、周りの支えがあったから挑戦することができた」というお話からも花岡さんの周りへの感謝の気持ちがうかがえました。

次に講演を通して、特に心に残ったお話を2点紹介します。

一つ目は、「挫折を挫折と思っていない」というお話です。花岡さんは挫折を、自分自身を成長させたり、新しい出会いにつながるチャンスだと考えていました。「病気がわかり、大好きな学校の先生という仕事も、陸上もあきらめなければならないとわかったときは確かに悲しかったけれど、病気になったからこそパラスポーツの世界で日本一になれたと思っている」というお話は、私にとってまったく新しい視点でした。リハビリで始めた水泳で、本格的にやらないかという声がかかった花岡さんは、中学校のときの先生の「チャンスは誰にでも訪れるわけではないから、チャンスがあるならつかまなきゃ」という言葉を思い出し、挑1219_花岡恵梨香_スタレポ(浅井)戦の一歩が踏み出せたそうです。挫折を感じている人は、自分が置かれた環境で、今の自分ができることを精一杯頑張ることで、人生を前向きにとらえられるという花岡さんのメッセージだったと思います。

二つ目は、花岡さんの「自分が学んだことをみんなに伝えたい」という思いです。清水建設株式会社にはアスリート採用がありますが、花岡さんはあえて一般採用で入社することで、一緒に働く方たちに、パラスポーツを少しでも身近に感じてもらいたいと考えていらっしゃいました。また、津田塾大学の卒業生でもある花岡さんは、後輩である在校生に、パラスポーツの世界を伝えるとともに、ピンチをチャンスに変えて、人生を前向きに明るく生きてほしいという願いを、講演を通して伝えてくださったように感じました。講演終了後も、「なにか相談したいことがあったら、声をかけてね」と言葉をかけてくださり、一人の女性としても、非常に素敵な方だなと思いました。

私はとても現実思考になってしまう癖があります。自分が興味のあること、挑戦してみたいことがあったとしても、リスクを避けて、安定を取ろうとしてしまいます。そんな自分が悔しいけれど、挑戦することが怖いという気持ちのほうが大きいという悩みがありました。しかし、今回の講演で、花岡さんが果敢に挑戦する姿を見て、私の挑戦に対する恐怖心がなくなってきたのをとても感じました。一回きりの人生を慎重に生きて何も挑戦しないよりも、自分の気持ちに正直に、やりたいことをやってみようと前向きな気持ちになりました。私と同じように、多くの受講生にも、花岡さんのメッセージが届いたのではないかと思います。
国際関係学科1年 たらこそふと

コメントシートより

  • 思い描いていた未来と一致するとは限らない中で、その時々で自分を認め、自分が輝くべき場所を見つけていくという姿勢を学びました。前向きになるというのは、無理をして前を向くことではなく、まずは自己受容をすることなのだと思いました。「過去は変えられないのだから、自分の未来をより良くするために何ができるのか」ということに焦点を置き、焦らず、自分にできることを探していく姿勢を私も真似したいと思っています。また、考え方次第で夢はいくらでも叶えられる、という言葉が力強く、印象に残っています。
  • 手足に不自由のない、当たり前の日常が突然の病によって奪われ、大好きだった陸上を諦めなければいけなかった時は非常に辛かったと思います。しかしそんな状況の中での、立ち直る際の考え方が非常に印象に残りました。「陸上は人生の全てではないし、もっと輝くことができる別の場所を見つけるためのチャンスが来たのではないか」という言葉は、当時病を背負い、苦しんでいた花岡さんにとって非常に支えとなったのではないかと思いました。
  • 常に前向きに頑張り続ける花岡さんの強さを感じました。病気の後遺症で、ずっと上を目指して続けてきた陸上を辞めることはすごく勇気がいることだったと思いますが、周りの人に支えられて常に将来のための決断をしてきた姿がかっこいいなと感じました。陸上のコーチや、水泳のコーチなど周りの人に支えられて生きていることを実感したとおっしゃっていましたが、花岡さん自身が魅力的な人柄だからこそ多くの人が応援したいと思ったんだろうなと感じました。また、清水建設に入社後もパラスポーツの凄さを広めるため、実際に一緒に泳ぐことを提案したり、仕事に熱意を持って取り組んだ上で水泳に真剣に取り組む花岡さんだからこそ、水泳との両立を応援してもらっているということを知り、自分がやりたいことは真剣に取り組むことが大切だということを学びました。
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