第13回 学生スタッフレポート

  1. HOME
  2. 大学案内
  3. 第13回 学生スタッフレポート

マネキンにならない

Hanaco 氏(ファッションデザイナー、絵描き、スタイリスト、etc..)

こんにちは!「総合2022」第13回、9月29日(木)の講演は、Hanacoさんにお越しいただきました。
Hanacoさんはご自身のブランド「Hanaco」を立ち上げ、服・アクセサリー・絵などの作品を一つ一つオーダーメイドで手作りされています。また、ミュージシャンやアーティストの衣装制作やCDジャケットを手がけるなど、幅広い芸術活動をされています。

冒頭では、今までHanacoさんが制作してこられた作品を写真のスライドショーで振り返りながら、Hanacoさんがどんな方なのかをお話しくださいました。さらに、実際に見た方が伝わるということで、ヘアメイクの実演まで行ってくださいました。ヘアモデルを担当した学生スタッフの気持ちを優しく汲み取りながら、即興で手際良く仕上げる様子に思わず見入ってしまいました。あっという間にヘアメイクが完成し、柔らかい色を使ったドライフラワーの飾りがモデルの可愛らしさをより一層引き立てていました!

講演では、自分の好きなものを否定されたときにどんな気持ちになるだろうかという問いかけから始まり、Hanacoさんのご経験からその向き合い方をお話しくださいました。見た目や好みに関してのコンプレックスや人との関わりの難しさなどをお話しされる中で、受講生の皆さんも「あるある」と共感した瞬間があったのではないでしょうか。そんな悩みに向き合うためにHanacoさんはいくつかの言葉を挙げらました。「堂々とするために自分の好きなことを磨く努力をする」、「自分の限界を自分で決めない」、「人の好きなことを否定するのではなく興味を持ってみる」、「自分の機嫌は自分でとり、余力があれば人を喜ばす」、「見た目に惑わされない」これらの言葉から、見失いがちな自分の個性を見つけ、自信を持つために必要なことを教えてくださいました。

私は自分の好きなことを否定されたとき、もう人に話すのは辞めよう、自分の中だけでやっていこうと考えてしまっていました。しかし、Hanacoさんは自分に対する批判を無視するのではなく、なぜ自分とは意見が異なってしまったのかを見つけようとすることで大切なことが見つかるのではないかと教えてくださいました。マイナスな意見は自分を修正するきっかけだ、と思って向き合ってみるのがHanacoさん流だそうです。自分の中で完結してしまえば傷つくことはありませんが、同時に広げることができたかもしれない自分の可能性に制限をしてしまいます。自分の好みは私自身を表しているものだから、私と関わってくれる人にも知ってもらいたいし、私も周りの人の好みや、なぜそれが好きなのか、を聞きたいと思いました。また、そのやりとりが自分の興味を広げることにもなると思います。
さらに、講演の中で印象的だったのが、Hanacoさんにとってファッションは心のお守りであり鎧であると仰っていたことです。確かに好きなことや興味のあることのためなら頑張ることができ、心の支えになっていると思います。好きなことを極めることはエネルギーや自信をくれるものだから大事にしていきたいと改めて思いました。同じように他の人の好きなことも大事にしたいです。

Hanacoさんは講演で、ご自身の経験や学生の立場を想像した喩えを使いながら、私たちが感じていた不安を具体的な言葉にして気づかせてくださいました。私やみなさんが今努力していることは、自分たちの「心のお守り」となり、さらに共感してくれる人の元へ届いていくと思います。そして、お互いの個性に興味を持って応援し合えたら素敵だと思います。
情報科学科2年 ビスケット

コメントシートより

  • Hanacoさんのヘアアクセサリーを立派に完成させるスピードの速さに驚きました。作っていく過程で一つも迷いが見えませんでした。それだけ今まで自分のセンスを磨いて、自分の感覚を大切に自分自身と向き合ってこられたのだなと思いました。それが今の自分の個性に自信を持って生きるHanacoさんの姿につながっているのだと思います。私は、Hanacoさんのようには自分の感覚を信じきれず、他人に流されてしまったりすることも多いですが、今回の講演からは自分の感覚を信じて、自分の個性を大切にして生きていっていいのだよと勇気をもらえた気がしました。
  • 自分の機嫌は自分で取るしかない、好きなものを貫く、というのは時に難しいと思います。特に人と少し違うもの、理解されないととても悲しいし、変なレッテルを貼られたり、大変なこともあります。しかし、他人にどう見られるかよりも好きなことをしている自分が好きなのか、そこを大切にしようと思えるようになりました。
  • 自分の「個性」を見つけたいなら、とにかく挑戦してみることが大事であることを学びました。今まで「個性」とは先天的なもので、自分で作り出せるものだとは思っていなませんでしたが、「こうあるべき」という過剰な潜在意識を捨て、「こうなりたい」と自分が思う姿に近づけるように様々な挑戦をしていきたいと考えました。
Copyright©2019 Tsuda University.
All rights reserved.