第7回 学生スタッフレポート

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学びが拓く人生の扉

喜多川 泰 氏(作家)

皆さんこんにちは!第7回6月3日の講演では、作家である喜多川泰さんにお話ししていただきました。喜多川さんは『ソバニイルヨ』、『また必ず会おうと誰もが言った』など数々の名著を世に送り出している、ベストセラー作家です。今まで私が読んできた喜多川さんの本は、私たちの生活と身近な場面が多く、主人公が困難な場面や苦しい場面にあったときに、それを乗り越えるための出会いや言葉がたくさんあります。それらは私たち読者へ勇気や希望を与えてくれるものです。そんな素晴らしい本を数々と出版されている喜多川さんは、この講演の中でも私たちに、多くの言葉を残してくれました。


特に私が印象に残っている言葉は「試練」です。喜多川さんは、試練とは人が花を咲かすための見えない力を持っているとお話しされていました。自分は普通の人間だから、世の中を動かすことは難しいと思っている人は多いのではないでしょうか。私はそう思っていました。しかし、喜多川さんは、誰もが花を咲かす力を持っており、世の中を動かす力があるのだとおっしゃっていました。花を咲かすことができるかできないかの違いは、花を咲かすために一歩踏み出して、動き出せるかどうかにかかっているそうです。私自身、新しい分野の授業を受けるとき、課題や内容も難しく、ついていくために復習も欠かすことができません。そのときは、とても辛く逃げ出したくなることもあります。でもそれをやり遂げると、他の授業よりも授業以外での努力が多い分、内容がより身について、理解度が深まっていることを実感します。試練は、以前よりも一歩、自分を成長させてくれるものなのだと思います。また、このお話を聞いて、自分のやりたいことを成し遂げることができるか否かは、自分自身にかかっているのだということを改めて感じました。新しいことを始めるということは、勇気がいるし、不安もたくさんあります。しかし、そこでやめてしまっては、才能を開花させるための道のりを遮断してしまっているのです。私はこの力強いお言葉を聞いて、これからの人生にとてもワクワクしました。私の行動次第で、何かを成し遂げたり、貢献したりできるかもしれないのです。そんなことを考えたら、学びたい、動き出したいという気持ちになりました。


他にも喜多川さんは、試練で得たものを人のために使うと、新しい人間との出会いや知識が自分にも入ってくるとお話ししてくださいました。持っている知識や経験を人に伝えることで、自分にとってはいらないと思っていたことが相手にとっては役に立つことかもしれないとお話しされました。しかし、これは簡単なことではないと私は思います。私の場合、自分で得た知識は秘めておきたいと思ってしまうことがありますが、けちでいることに利点はなく、相手に伝えることで、お互いに良い影響を受け、与えることができるのです。喜多川さんは、ご自分の経験から得た知識や考えを、講演という形で、私たちに惜しみなく、伝えてくださいました。このような新しい一つ一つの出会いが、人間をより高め、人生を豊かにする手助けになることに気づかせてくださいました。


そして、喜多川さんは、「価値観」とは絶えず変化するものであるということを強調されていました。確かに人間の気持ちは、昨日こうと決めていたことも次の日には変わっていることが多々あります。変わり続けていることが当たり前であるということを理解し、変化を恐れずに生きていくことで、前向きな気持ちで今を生きることができるのではないかと気づくことができました。今年の「総合」のテーマは『Rebuild myself』です。自分がどのように考えるか、どのように過ごしていくかで、自分の人生をより豊かに、彩りあるものに変化させることができます。
これからこの社会がどのように変化していくかは誰にもわかりません。しかし、人間誰もが、自分のやりたいことや学びに一生懸命になることで、成し遂げることができるようになるのです。私は、今後、大学での学びやそれ以降の活動の中でも、好奇心を忘れずに生きていきたいと強く思いました。この講演の企画者として、この講演を聞いて、変化に恐れることなく、今ある社会を前向きに捉えることができるようになった人が1人でも増えていたら、幸いです。
英語英文学科 2年 ぱん丸

コメントシートより

  • 価値観というのは常に変化しているものであり、終わることのない創造であるという言葉は今までにない視点でとても納得した。人を咲かせる見えない力というのは試練であり、しかしその試練は自分を磨いていくということだということはこれから先の人生で大切にしていきたい言葉だ。私は以前から「かわいそう」という言葉が嫌いだったが、それとはまた違う理由で、殻に閉じこめさせてしまう言葉であるということは意識していきたい。大きく変わるということが大変なので会って、それは不幸と同義ではない。努力をすることで計算の数字上成しえないことを成しえることができるということで、努力をするということは何かを成しえるための必要条件なのだと思った。​​
  • 今はコロナでどうしても行動が限られてしまっていて、思い通りにいかなかったり、やる気が出なかったりしていたけれど、それは自分自身で可能性や好奇心を潰してしまっているだけなんだと痛感しました。目的を持つことは今まで絶対に必要なことだと思っていたけれど、目的によって取捨選択され、もうすでにもったいないことをしていたと気づきました。
  • 私は今までこれからはこういう風に生きよう、この人みたいな考え方をしようと決めてもやり抜くことが難しく意志が弱いのかなと思っていました。しかし、今回のお話で喜多川さんが価値観は終わることのない創造だ、変化することこそ自然、自然に逆らったらつらい、とおしゃっていて、今までの考え方を崩されました。何か一生貫けるような芯があったほうがいいのではないかと思っていたけれど、そうではなかったことに気づきました。
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