2020年度 第10回 学生スタッフレポート
2030年のミライから俯瞰する
落合 和正 氏(IBM 研究所 / IBM 戦略 コンサルタント / Venture 創業・経営)
こんにちは!「総合2020」第10回、9月24日(木)は、日本IBMで戦略コンサルタントをされている落合和正さんに講演していただきました。
今回の講演は、学生スタッフ6名が落合さんに質問をしながら講演を進めていくという形でお届けしました。落合さんは、前代未聞の好評度NO.1の講演を届けるという目標を掲げ、私たち「総合」スタッフと一緒に講演を作ってくださいました。計10時間を超える打ち合わせや勉強会を開いて下さったことにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
講演内容は、打ち合わせで落合さんが提供してくださった素材をコンパクトにまとめたもので、ミライからの俯瞰、鳥の目からの俯瞰、複眼からの俯瞰という3つのテーマから成っています。
「ミライからの俯瞰」では、今後テクノロジーがどのように発展していき、それによって人々の暮らしはどう変わるのか講義して頂きました。シンギュラリティを迎える時に人々の生活はどう変わるのかを描いた映像は衝撃的で、それを観て未来のテクノロジーの可能性に心躍らせる人と恐ろしく感じる人に分かれたようでした。
特に衝撃的だったのは「頭の中で考えるだけで検索をかけることができる」「不老不死が実現する」などのお話です。これらは、近い未来に技術的には可能になることですが、普及するかどうかは人々の支持や経済的な有益性次第であるとのことでした。新しいテクノロジーのメリット・デメリットを十分に考え、私達一人一人がその必要性を吟味していかなければならないと感じました。
お話を伺うまで、想像力や考える力といった、人間が持ち合わせている能力を技術の発展によって失う可能性があることに、私は不安を覚えていました。しかし「自分の活動の目的をきちんと意識できていれば、技術は何かを奪うものではなく、自分の目的達成を支えてくれるものになる」という話を聞いて、目の前の作業だけでなくその先にある本来の目的を意識するようにしようと思いました。
続いて、「今の子どもの65%は、現在存在しない職業に将来就く」というダボス会議で出た一文が紹介されました。同時に、変わりゆく社会で生き抜くために必要なスキルがどのようなものかを提示してくださったことが、とても印象に残りました。最も必要なスキルは戦略的学習力で、これからの自分に必要なことを理解し、作戦を立てて学ぶ力だと仰っていました。私は大学生活を送るにあたり、興味が湧いたことにはなるべく挑戦しようと心がけていますが、落合さんの言葉を聞いたとき、何のために学び、行動するのかという視点が欠けていた事に気がつきました。関心がある物事を始める時に、何のためにするのかをしっかり考え、より有意義な時間を過ごしていこうと思います。
「鳥の目からの俯瞰」として落合さんがお話してくださったのは、「価値観の変化から俯瞰する」ということでした。最近、若者を中心に様々な価値観が変化し、特に消費においては「モノ消費」から「コト消費」へと変わってきていると言われます。落合さんが見せてくださった世代別のモノ消費とコト消費の割合のグラフから、今の日本は、モノ志向のシニア世代とコト志向のジュニア世代の二つに分かれつつあることがわかりました。他者の価値観を理解しながらも、変化を見極めて自分にとってより良い方法を選択していけると良いのではないかと思いました。
また、落合さんは「経済視点から俯瞰する」ことについてもお話くださいました。日本では、お金についての教育がされていないこともあり、OECD諸国の中でもダントツに金融リテラシーが低いといいます。私たちは、自ら学ぼうとしない限り、金融リテラシーを身に付ける機会がありません。しかし、生きていくためにお金は必要不可欠ですから、今から金融リテラシーを身に付けたいと思いました。そして落合さんもおっしゃっていたように、最も大切な自分自身への投資(学び)を常に意識して、学生生活を過ごしたいと思います。
最後に「複眼からの俯瞰」として、これから先は2つ以上のことを掛け合わせて新しいものを生み出していくことが重要だと仰っていました。旅行×5Gでどこにいてもリアルタイムの動きを知ることができ、リテール×AIで携帯を持っているだけで会計のいらないショッピングが楽しめるようになるそうです。自分の得意分野を2、3個持ち、それらを掛け合わせることで新たなビジネスや価値を生み出すことができると学びました。
今回の講演を通して、常にミライを見据えて逆算思考でやるべきことを見つけていかなければならないと感じました。つい、目先のことばかり気にしてしまいがちですが、私達が将来活躍し、変わりゆく社会を支える存在になるためには俯瞰力を持って戦略的に考え生きていかなければならないと気付くことが出来た講演でした。
今回の講演は、学生スタッフ6名が落合さんに質問をしながら講演を進めていくという形でお届けしました。落合さんは、前代未聞の好評度NO.1の講演を届けるという目標を掲げ、私たち「総合」スタッフと一緒に講演を作ってくださいました。計10時間を超える打ち合わせや勉強会を開いて下さったことにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
講演内容は、打ち合わせで落合さんが提供してくださった素材をコンパクトにまとめたもので、ミライからの俯瞰、鳥の目からの俯瞰、複眼からの俯瞰という3つのテーマから成っています。
「ミライからの俯瞰」では、今後テクノロジーがどのように発展していき、それによって人々の暮らしはどう変わるのか講義して頂きました。シンギュラリティを迎える時に人々の生活はどう変わるのかを描いた映像は衝撃的で、それを観て未来のテクノロジーの可能性に心躍らせる人と恐ろしく感じる人に分かれたようでした。
特に衝撃的だったのは「頭の中で考えるだけで検索をかけることができる」「不老不死が実現する」などのお話です。これらは、近い未来に技術的には可能になることですが、普及するかどうかは人々の支持や経済的な有益性次第であるとのことでした。新しいテクノロジーのメリット・デメリットを十分に考え、私達一人一人がその必要性を吟味していかなければならないと感じました。
お話を伺うまで、想像力や考える力といった、人間が持ち合わせている能力を技術の発展によって失う可能性があることに、私は不安を覚えていました。しかし「自分の活動の目的をきちんと意識できていれば、技術は何かを奪うものではなく、自分の目的達成を支えてくれるものになる」という話を聞いて、目の前の作業だけでなくその先にある本来の目的を意識するようにしようと思いました。
続いて、「今の子どもの65%は、現在存在しない職業に将来就く」というダボス会議で出た一文が紹介されました。同時に、変わりゆく社会で生き抜くために必要なスキルがどのようなものかを提示してくださったことが、とても印象に残りました。最も必要なスキルは戦略的学習力で、これからの自分に必要なことを理解し、作戦を立てて学ぶ力だと仰っていました。私は大学生活を送るにあたり、興味が湧いたことにはなるべく挑戦しようと心がけていますが、落合さんの言葉を聞いたとき、何のために学び、行動するのかという視点が欠けていた事に気がつきました。関心がある物事を始める時に、何のためにするのかをしっかり考え、より有意義な時間を過ごしていこうと思います。
「鳥の目からの俯瞰」として落合さんがお話してくださったのは、「価値観の変化から俯瞰する」ということでした。最近、若者を中心に様々な価値観が変化し、特に消費においては「モノ消費」から「コト消費」へと変わってきていると言われます。落合さんが見せてくださった世代別のモノ消費とコト消費の割合のグラフから、今の日本は、モノ志向のシニア世代とコト志向のジュニア世代の二つに分かれつつあることがわかりました。他者の価値観を理解しながらも、変化を見極めて自分にとってより良い方法を選択していけると良いのではないかと思いました。
また、落合さんは「経済視点から俯瞰する」ことについてもお話くださいました。日本では、お金についての教育がされていないこともあり、OECD諸国の中でもダントツに金融リテラシーが低いといいます。私たちは、自ら学ぼうとしない限り、金融リテラシーを身に付ける機会がありません。しかし、生きていくためにお金は必要不可欠ですから、今から金融リテラシーを身に付けたいと思いました。そして落合さんもおっしゃっていたように、最も大切な自分自身への投資(学び)を常に意識して、学生生活を過ごしたいと思います。
最後に「複眼からの俯瞰」として、これから先は2つ以上のことを掛け合わせて新しいものを生み出していくことが重要だと仰っていました。旅行×5Gでどこにいてもリアルタイムの動きを知ることができ、リテール×AIで携帯を持っているだけで会計のいらないショッピングが楽しめるようになるそうです。自分の得意分野を2、3個持ち、それらを掛け合わせることで新たなビジネスや価値を生み出すことができると学びました。
今回の講演を通して、常にミライを見据えて逆算思考でやるべきことを見つけていかなければならないと感じました。つい、目先のことばかり気にしてしまいがちですが、私達が将来活躍し、変わりゆく社会を支える存在になるためには俯瞰力を持って戦略的に考え生きていかなければならないと気付くことが出来た講演でした。
「総合」スタッフチーム ジェネレーションZ
コメントシートより
- 技術が進歩し今まで不可能であったことが可能になるのはいいことのように思われるが、貧富の差がますます広がりそうだと感じた。また、科学技術の進歩に頼ってしまうと考えたり試行錯誤したりしなくなるのではないかと思った。確かに今の世界は過去から見ればすごく異様であり、過去の人からすると同じように思うかもしれない。しかし、未来の状況を推測して「怖い」「気持ち悪い」と思うことは悪いことではなく大切な感覚であるということがわかった。結局多くの人間が支持するかどうか選んで世の中を変えられるということを落合さんに気づかせていただいた。
- 人間が豊かな人間であるために、テクノロジーに利用されるのではなく、豊かに生きるために活用するにはどのような力が必要なのかを考えなければならない。そしてだからこそ、俯瞰力が必要だと思った。「俯瞰」というと上空から全体を見る、というイメージが強かったが、「未来から」「複眼で」という新たな俯瞰の仕方を学ぶことができた。
- 時代によってモノの目的や価値が変わりその時のニーズに合わせることの必要性を学びました。モノを消費するシニアとコトを消費するジュニアでは求めているモノが全く異なっており、時代の変化に合わせていかないと取り残されてしまいます。これも俯瞰力を持っていないとすぐに追いつけなくなってしまうものなのだと感じました。
- 「今何のために学んでいるのか」という学びを設計することは自分にしかできないということに気づけた。また、AIやロボットが人間をも凌駕するような多くのことができるようになると思うが、それでも人間にしかできないのは、時間を進んで消費したくなるようなやりがいのある価値を探究するものだと気づいた。「今何のために学んでいるのか」は、人間にしかできないクリエイティブなことで、尚且つそのクリエイティブは、落合さんがおっしゃっていた「複眼思考でいろんな要素を組み合わせて新しいものを生み出す」ということに繋がっていくと思った。もし自分が興味のあるものばかり・今の価値観だけに囚われてしまうと、今までになかったものを作り出すことはできないので、いろんな分野に興味を持ち自分から進んで考えれる人になりたいと思った。