第11回 学生スタッフレポート
人生100年時代の『ワークライフ・ハーモニー』好きを仕事に!
ストッキングから解放され、究極の自由を手に入れよう!
藤代 典子 氏(青森100年ブランド事務所 ブランド・プロデューサー / 八戸学院大学特任准教授)
こんにちは!
9月20日、第12回の「総合」では、藤代典子さんにご講演頂きました。藤代さんは「ワーク・ライフ・バランス」を上手に取り入れた生き方「ワーク・ライフ・ハーモニー」を実践されている方です。
藤代さんはひょんなことから青森県に魅了され、東京から移住しました。そして、ストッキングを履いて八戸学院大学でブランド論の教鞭を取る傍ら、長靴を履いて畑にも出るというライフスタイルで、お仕事に励まれています。その傍ら、「ご当地ヨガ」という青森県のさまざまなご当地ポーズで行うファミリーヨガや、青森りんごPR書籍「りんごLovers」の出版に携わる等、地域ブランドを作るという活動をされています。
藤代さんは、以前はある企業で会社員として働かれていました。周囲が留学に行くようになったことで、焦りを感じたそうです。そんな藤代さんに、先輩は「自分で行きたい方へ進んで欲しい」という意味を込めて、「自分のオールで漕げ!」という言葉を送りました。「漕ぐ」ということは「流される」とは違い、自らの意思で動かさなければ始まらない動作です。この言葉に背中を押され、藤代さんはアメリカの大学に留学することを決めました。
この留学において藤代さんが学ばれたことは、この講演のサブタイトルにもなっている「ストッキングを履かずに働く」ということです。留学先では、仕事場においても、議会においても、女性がストッキングを働かずに働いている姿を見たそうです。「働くときにはストッキングを履くことが当然である」という固定概念が、藤代さんの中で崩れ去った瞬間でした。
帰国後、子育てをする中で、周りに迷惑をかけることへの罪悪感が生まれ、心のキャパシティを子供に占められていく生活だったそうです。そんな時、お子さんの検診の際、あるベテランの女医さんから「ママは働くことを辞めなくて良い」という言葉を掛けられます。この言葉をきっかけに、藤代さんは自分の働き方を見直し、持っていたフラストレーションを昇華されました。働くママが母親の86%を占めている現代の日本において、藤代さんのような思いをしているママはきっといらっしゃいます。そんな働くママや、これから働くママになる可能性のある私たちに、「キラキラした働くママとして生きられる提案」を、様々な企業や労働形態の実例を交えて、お話して下さいました。
「ワークもライフも両立したいと考える時、それらを物理的に一緒にすることは難しく、非効率なことだ」と語る一方で、藤代さんは「ワーク・ライフ・ハーモニー」つまり、「仕事も育児も好きなものだから、精神的な面においては境を作らない」ことが大切であるとも語っています。何事においてもお金ではない価値観を土台にすることで、純粋な自分の「好き」を軸に生活することができ、個人の幸福度が上がることはもちろん、日本経済の生産性の向上も期待出来るそうです。
「ワークとライフにどう付き合っていくかは人それぞれであり、働くことから学ぶ事も、子育てから学ぶ事もある。ストッキングを履かなくて良い人生だってあるから、自分のオールで漕いで、自分らしく生きて欲しい。」
藤代さんはご自身の留学経験からの学び、現在の働き方、働くママへの提案を通して、「自分のしたいことを諦めないためのワーク・ライフ・ハーモニー」を私たちに教えて下さいました。
英文学科2年 nutser
コメントシートより
- 将来自分のやりたい仕事はやりたいし、子供ももちろん欲しい。そんな考えを持っている私にとって今日の講演者の藤代さんはとても輝いて見えた。アメリカへの留学に踏み切るところなども様々な面で奮い立たせてもらった。
- 藤代さんはタフさがすごいと思う。普通は諦める状況でも決断したことを実行しに移してかっこいいと思った。私も枠に囚われずにいろんな選択肢を知りたい