健康余暇科学科目

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豊かな人間性を育てる

運動が競い合うだけのものではなく、他者や外界、道具との一体感を味わい、生の充実を創出するものだという理念は、創立者津田梅子が掲げた「豊かな人間性の育成」という目的に合致し、現在も「健康余暇科学」の中に息づいています。
「動きの教育」「健康教育」は学芸学部の全員が履修し、「余暇教育」「ウェルネス研究」は学生自身が関心のあるテーマを選び、人間学的なアプローチでユニークな楽しい授業と研究活動をとおして、自分なりの“Quality of Life”を考えていきます。



健康余暇科学の授業の中身は?

「豊かな人間性」「心身の健康」を重んじるという教育理念にもとづき、例えば「人間関係論」では、自分自身のありよう(自己)について、さまざまなワークを用いて見つめ直します。また、「カウンセリングの基礎」では、カウンセリングの主な理論と手法をグループワークやロール・プレイなどの実習をとおして学んでいます。
一方、「スポーツと身体スキル」では、運動学習理論をベースに個人やチームの目標を設定し、その目標がどの程度達成されたかというフィードバックを行いながら、スキルの習得を目指しています。
右上の写真は「初心者用のマニュアルをつくる」という課題の作品です。この例のように「運動を言葉で表現して他者に伝える」という行為も、運動と人間の接点をさまざまな観点から捉え、理解を深める経験になります。
こうした健康余暇科学の授業は、ウェルネス・センターが中心となって支えています。ウェルネス・センターでは心身のヘルスサービスと教育を柱として、学内はもとより地域にもさまざまな講座を提供するなどの活動を行っています。
 

授業科目

健康教育

健康に関わるさまざまな事象を取り上げながら、健康と環境との密接な関係について理解を深めていきます。知識を学ぶだけにとどまらず、各自にとって最良の健康状態を達成し得る生き方を考えます。

動きの教育

身体の動きを自他や外界との交流を通して探究し、種々の姿勢の改善法やリラクセーション法および動きの理論を学びます。「身体をひらく」「身体図式」「運動感覚」がキーワードです。

余暇教育

レク活動とグループワーク

  • レクリエーション教育
    ニュースポーツやダンス、ウォーキングなどの身体的な活動はもちろん、歌やゲーム、自然観察、季節の行事など、多様な種目を体験し、生き生きとした自分を見つけるために、自分のライフスタイルに合ったレクリエーションのあり方を学びます。
  • 世界のダンスと文化
    民族の生活に根差した身体文化のエッセンスであるとも言われているダンスの動きの実践を通して、異文化の身体性を体験・習得し、グループでの作品制作・発表などの活動を通じてダンスという身体文化へのアプローチの可能性を探ります。
  • ボールゲームとニュースポーツ
    「遊び」の要素を多分に含むゲームを通して、「投げる、捕る、打つ、走る」という身体動作のコンビネーションを使ったゲームを実践します。
  • エスニック・スポーツ
    世界の伝統的な遊びや民族(民俗)スポーツを体験することで、多様なスポーツ文化や身体的コミュニケーションのありようを学びます。

スポーツと身体スキル

人類が創り出したスポーツが持つ特性を、現代のスポーツ科学の成果を取り入れて展開します。

  • バドミントンとバレーボール
  • ホッケーとフライング・ディスク
  • 硬式テニスとバレーボール
  • 硬式テニスとバイオメカニクス
  • ゴルフとバイオメカニクス

フィットネスと身体活動

  • コンディショニング
    さまざまなトレーニング方法やスポーツ科学の研究成果を学び、自らの運動・スポーツ実践と照らし合わせながら、自分に合ったコンディション作りを探ります。
  • エアロビクスとオリエンタルエクササイズ
    現代のスポーツ医科学の成果に基づいて、40年前に北米で始まったエアロビックエクササイズから3,000年前の東洋の呼吸法、ゆるやかな身体の使い方まで、身体に対する多様なアプローチを実践的に学んでいきます。
  • 太極拳と中国舞踊
    中国国家体育委員会が新しく考案した、簡単に入門できる太極拳の基礎、八式太極拳を中心に、目の体操や練功十八法も学び、心を静かに整えること、意識で動作を導くこと、呼吸を深く長くなめらかにして動作と一致させる必要があることを体験します。

ウェルネス研究

  • 人間関係論
    心地よい人間関係のあり方として「アサーティブネス」について学ぶと共に、人間関係を大きく規定する要因としての自分自身のありよう(自己)についてさまざまな心理テストを用いて分析を行います。
  • 癒しの身体技能
    キーワードは癒える力、身体の気づき、文化の中の姿勢です。外側から観察される欧米の「姿勢学」の研究成果と東洋の癒しの「内観法」とリンクさせて理論編と実践編からアプローチします。
  • 野外教育
    「環境と身体デザイン」というテーマのもと、校外実習を通してさまざまな自然環境に馴染む身体のデザイン法を学びます。五感を研ぎ澄まし、人間が本来持ち備えている力を再認識してみます。
  • 世界の身体表現論
    世界の多様な生活様式に注目し、生の営みに関わる活動を歴史的・地理的にながめることによって、私たちの「身体の中に織り込まれた文化性」をウェルネス研究として学んでいきます。「文化の仕掛け」を探る旅に出かけられるでしょう。
  • カウンセリングの基礎
    クライエント(悩んでいる人)が何をどのように悩み、どのように解決したいと意識的・無意識的に望んでいるかを正しくとらえるために、カウンセリングの主な理論と手法を、グループワーク、ロール・プレイ、心理テスト等の実習を通して学びます。
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