山口 雄介 講師
高校生へのメッセージ
経済学というとお金のことを研究する学問だと思われるかもしれませんが、その対象はより幅広く、人々がどのように意思決定し、他者と関わるのかを分析することができる学問です。授業では身近な事例も取り上げながら、論理的に考える力を養っていきます。こうした考え方は皆さんの進路にかかわらず役立つものですので、ぜひ身につけていただきたいと思います。
私の研究
私は、ミクロ経済学やゲーム理論を用いて、人々の交渉や意思決定の仕組みを理論的に研究しています。現在は主に以下のようなテーマに取り組んでいます。
- 売り手と買い手の間に第三者が入って交渉を仲介することがありますが、その存在は取引の結果にどのような影響を与えるのでしょうか。仲介者が果たす役割によって、取引の成立や価格の決まり方がどのように変化するのかを分析しています。
- 市場や契約関係においては、情報の非対称性が原因で望ましい結果が実現しないことがあります。例えば、買い手が商品の質に不安を感じて取引が成立しなかったり、雇用主が労働者を監視できないために十分な努力が引き出せない、といった状況です。このような場合に、品質や労働量に関する間接的な情報をどのように活用し、どのような仕組み(認証制度など)を導入すれば社会全体の利益を高められるのかを考えています。
- また、労働者を十分に監視できない状況では、雇用主は報酬体系を工夫して努力を引き出す必要があります。経済学の古典的な理論では複雑な賃金体系が最適とされることが多い一方で、現実には固定給と業績給を組み合わせた比較的単純な制度が広く用いられています。どのような条件のもとで、こうした単純な報酬体系が合理的となるのかについても研究しています。




