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2025/8/22

“つながり”を生み出すJALの新たな事業を提案
 ~社会課題にチームで向き合う密度の濃い1か月~

学外学修・キャリアセンターでは、2019年度より日本航空(JAL)様との連携による課題解決型学修(PBL)プログラムを実施しています。7回目を迎える今年度は、5学科の1年生から3年生の計24名の学生が参加し、JALの強みを活かし、地域や地域の人々と継続的にかかわる人口を増やすためのアイディアを提案しました。約1ヶ月間の濃密な学びを通じて、企業の立場での社会課題への向き合い方、チームでの協働、そして自身のキャリアについて考える貴重な機会を得ました。

Day1(7/4) 現場を知り、JALフィロソフィ・経営戦略に学ぶ

初日は航空業界の理解を深めるために、羽田空港にあるオペレーションセンターとJALスカイミュージアムを訪問しました。両施設の訪問を通じて、普段飛行機の利用者として関わることの多い客室業務員の方々のみならず、様々な職種の方々が地上から安全な空の旅の実現に関わっていることを知る機会となりました。
午後の講義では、津田塾大学卒業生の白川様から、JALが大事にしているフィロソフィや経営戦略をわかりやすく紐解き説明頂き、JALがなぜ「関係人口の創出」に取り組むのかや、長期的な視野をもって社会的価値、経済的価値の両立に取り組むことが、企業の成長にも地域への貢献にも繋がることを理解しました。
JAL講師の白川様より安全なフライトのための取り組みを聞く学生たち。

航空業界の現場に触れることでモチベーションが高まった学生たちは、チームに分かれ、中間発表に向けた準備を開始!

Day2(7/11)  実務の視点に触れ、アイディアの壁に向き合う中間発表

1週間後、学生たちはそれぞれ選定した対象地域の魅力や課題を調べたうえで、関係人口を創出するためのアイディアを、JAL講師の方々の前で発表を行いました。

講師の方々による豊富な実務経験に基づくビジネス目線での改善提案コメント「もっとポイント」に頭を抱え、グループによってはゼロベースからのアイディア再構築を決意したところもありました。また、偶然にも同じ地域を選んだチームのアイディアに驚いたり、他チームの発表に圧倒され、まだまだブラッシュアップが必要だと仲間からの刺激を感じる時間となりました。
JAL講師の井上様にアドバイスを頂く学生たち

Day3(7/25) 磨き上げたアイディアの最終発表 &航空業界での働き方を知るキャリア座談会

中間発表で講師の方々から頂いた「もっとポイント」を真摯に受け止め、各グループは自律的に何時間ものオンライン・対面でのディスカッションを行い、2週間後の最終発表を迎えました。最終日は2名の講師に加え、3名のJAL社員の方も加わり、学生たちのアイディアを審査頂きました。中間発表時点のアイディアから磨きがかかり、その地域のどのような社会課題の解決を目指しているか、具体的なターゲット層のニーズや、関係人口として継続して関わるだけの理由があるか、JAL内外の競合サービスとの比較等、いずれの発表も熱のこもったものとなりました。
JALの既存アプリを集約する提案をしたチームは、まだ魅力が知られていない地域に積極的に訪問者を誘導すべく、年代毎にアピールする動画も作成
アートで地域を結ぶ案を考えたチームは、フライト中も移動先の魅力を楽しめる空弁もイラストで提案
同じ県を対象に、異なるアイディアを出し合う2チーム
発表を終えた後は、リラックスした雰囲気の中、5名のJAL社員の方々を囲んでのキャリア座談会を行い、航空業界に求められる人材や、業界内でのキャリアパス、大学時代にやっておいた方が良いこと等のご助言を直接頂きました。航空業界で働く魅力を知ることのみならず、視野を広く自分の関心事にチャレンジし、自分の得意や好きなこと、大切にしたいことに気づくことが、将来のキャリアに繋がることを教えて頂く機会にもなりました。
業務企画職や海外業務経験のある客室乗務職の社員の方々にもご参加いただきました。
座談会の後は、最も優秀なアイディアに贈られる「JAL賞」の発表が行われました。いずれも力作ぞろいではありましたが、北海道利尻島の自然を守るための活動と航空業界を目指す学生へのキャリア教育を組み合わせ、観光最盛期のみならず閑散期にも人が訪れる仕掛けを行うことで経済的・社会的価値の向上を狙ったグループが表彰を受けました。
JAL賞を受賞したRISHIRI Re:プロジェクトの発表
ほぼ初対面の仲間と取り組んだ課題解決型学修は、事前オリエンテーションでの「アイデア発想ワークショップ」をきっかけに、チームとしての連携を深めていきました。大学の授業で培ってきた調査分析力や考察力もフルに活用し、自主的なグループワークを何時間も重ね、お互いの意見をぶつけてきた約1か月。企業様からのインプットにより、学生とは異なる社会人としての視点をもって多角的に社会課題を考える、密度の濃い貴重な時間を過ごしました。これからの大学での学びやキャリアの展望を広げる大きな一歩となることを期待しています。
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