2026/1/9

上野千鶴子ゼミ@津田塾大学が開催されました

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1月8日(木)、社会学者の上野千鶴子先生をお迎えし、「上野千鶴子ゼミ@津田塾大学」が開催されました。本企画は、多文化・国際協力学科の木村朗子教授と丸山淳子教授による1年基礎セミナーの合同授業として実施されたもので、授業は学内向けに公開され、受講生以外にも多くの参加者が集まりました。

1年基礎セミナーで読んだ上野先生のご著書をもとに、セミナー受講生が感じたことや考えたことからテーマを提案し、木村セミナー受講生の司会のもと、参加者によるディスカッションが行われました。

初めに、上野先生の2019年東大入学式祝辞にある「恵まれた環境を弱者のために使ってほしい」という言葉を起点に、知性や強者とは何かなどについて議論が行われました。上野先生は、上述の祝辞の一節の後には「強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」というメッセージが続くこと、知性とは言葉とエビデンスであり、その積み重ねである学問が弱者を支える力になること、また強者であること自体が問題なのではなく、権力を正しく使うことが重要である旨を語られました。

次に、女性が重役に就く際に「女性初」と表現されることが多く、個人ではなくカテゴリーとして扱われる現状をテーマに議論が展開されました。上野先生は、理想の社会とはという学生の問いに「見たことはないけど、男とか女とかで差別されない社会」と答えられ、男性の育休取得を制度化したアイスランドの例を挙げ、変化を起こしてきた人がいて、変化を起こした先進国が前例を作っていることを述べられました。

最後に、「伝統的役割を選ぶことは自由か」というテーマについて、専業主婦という選択は自由か社会的圧力であるかが話し合われ、上野先生からは、専業主婦はすでに伝統的役割ではなく特権的な選択になっているとの指摘があり、活発な意見交換のうちに授業は終了し、多角的な視点と新たな気づきが得られた充実した学びの時間となりました。授業後は先生のご著書にサインを求める参加者の長い列ができました。
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