学芸学部の英語教育

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吉田 真理子|学芸学部英語英文学科教授

英語での学びとは

小学校高学年から英語を教科として学ぶ時代です。「なぜ英語を勉強するの?」と小学生に聞かれたら、世界の人とコミュニケーションをとれるようになるため、とまず答えるかもしれません。
しかし、もう少し考えてみましょう。英語を学ぶことで、世界で起こっている出来事について、日本語だけでは得られない情報にも英語でアクセスできるようになります。そこで大切になってくるのが、言語の背景にある歴史や文化を知り、英語で聞いたり読んだりした情報を取捨選択して思考し、英語で表現し発信していく力、他者と意見交換し、協働してよりよい社会を作り上げていく力の育成です。

深い知識と論理的に考える力を養う

学芸学部では、1・2年次に「聞く・話す・読む・ 書く」の4技能を集中して、しかも横断的に学べるよう工夫されています。たとえば、1年次のリスニングと発音に重点を置いた「Pronunciation I」の授業では、CNN、BBCニュースなどから選ばれた数分のトピックを題材に扱います。世界で起きていることについて聞き取り、音声学の基礎知識についても学びます。
さらに、視聴したニュースで扱われている地域や人物、事柄について自主的に英語で情報を集め、読んだり視聴したりしたことを英語で発表するという課題にも取り組みます。
私も担当している「Pronunciation I」の授業では、リスニングと発音を学んできた総括として、学年末に小グループで10分ほどの英語でのパフォーマンスを行っています。グループで選ぶ英語の題材はドキュメンタリー映画からアニメーション、テレビの人気シリーズとなっているコメディードラマなど多岐にわたり、発表の表現方法も演じたり、パペットを使ったり、紙芝居にしたりとさまざまです。グループとして題材の内容をどれだけ深く理解し、それをどれだけわかりやすく英語で表現し観客に伝えられるかが問われます。以上のように、4技能は横断的に関連づけて習得していくことで内容への理解が深まり、さらにトピックへの興味・関心も高まり、その後の研究テーマを見つけるきっかけとなることが期待されます。
3・4年次には、2年次まで訓練を積んできた英語の基礎力をさらに強化し、専門研究を深めていきます。英語の鍛錬をとおして深い知識と論理的な思考力、他者を理解し共感する力を養い、世界へと羽ばたいてもらいたいと思います。

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