木村 真希子 教授

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木村 真希子先生 木村 真希子先生

高校生へのメッセージ

「なぜ人は民族に基づいて差別や迫害をするのだろう?」——これが、私が高校生のころに抱いていた素朴な疑問でした。グローバル化が進む中、国境を越える人の移動が盛んになり、「日本人」や「日本に住む人」が変化する一方、マイノリティへの迫害も盛んになっています。「グローバル化」「国際化」を身近なところから捉えてみませんか。

私の研究

インドとミャンマーの国境地帯における民族紛争や民族運動について研究しています。
第一の研究課題は、アッサム州における移民排斥や先住民族運動です。特に「集合的暴力」、いわゆる「暴動」と呼ばれる、一般の人々が参加する暴力の実態やメカニズムを解明することです。「なぜ、普通の人々が隣人の殺害に至るのか」ということを10年以上考え続けていますが、いまだに自分でも納得できる答えを見いだせていません。
第二の研究課題は、インド北東部におけるエスニック運動の行方です。この地域では80年代後半から多くの自治や独立を求めた運動が武装化しました。90年代後半から2000年代にかけて停戦や和平協定が締結され、収束するかに見えていますが、未だに問題が継続している地域もあります。
第三の課題は、民族紛争とジェンダーやマイノリティとの関係です。紛争地でも、特定のマイノリティ、そして女性や子どもなど、より弱い立場の人が多くの被害を被る構造があります。こうした実態やその要因、そしてそれに抵抗する運動の在り方を研究しています。
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