松嵜 英也 准教授


高校生へのメッセージ
日常生活では、疑問視されることの少ない「国家」や「民主主義」。世界は多様性に満ちており、民主主義国もあれば、独裁や権威主義国もあります。非民主主義体制はどのような仕組みになっているのでしょうか?国家はどこからやってきて、どこに向かうのでしょうか?自明視されている問題や異質な存在を考えることは、個人を取り巻く環境を理解するきっかけになります。津田塾大学で、ワクワクする知見を一緒に発見しませんか?
私の研究
ウクライナとモルドヴァを中心としながら、スラブ・ユーラシアの政治を研究しています。
民族政治の研究
多民族国家のなかには民族的な少数派がおり、彼らは「自分たちで物事を決めること」を求める場合があります。しかし、その要求が暴力化することもあれば、平和裏に解決されることもあります。こうした違いは、なぜ生まれるのでしょうか。クリミアと沿ドニエストルの比較分析を通して、自決要求の違いが生まれた条件を研究しています。また、自分たちは国家を自認するが、他国や国際機関からは国家として承認されない「未承認国家」と呼ばれる政体の成立や動態も研究しています。
政治体制の研究
旧ソ連諸国では、大きく分けて民主主義体制と権威主義体制があります。ウクライナを中心として、憲法体制の変更、大統領と首相の執政部門内の紛争、政党組織や政党システム、連立形成などを研究しています。それを通して、リベラル・デモクラシーとは異なる「民主主義」のあり方、政治体制の分岐の条件を探っています。