井上 則子 教授

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高校生へのメッセージ

4年間の学びの「場」として津田塾を選ぼうとしている皆さんですが、本学にはウェルネスという伝統が育まれています。ウェルネスとは、健康に対する積極的な考え方を示す言葉で、身体的、精神的、社会的に調和がとれ、その人自身が主体的によりよく生きる状態をあらわしています。津田塾という「場」で、皆さんが主体的によりよく生きていけるよう、ウェルネス関連の授業やウェルネス・センターの活動を通して応援していきます。

私の研究

日本の20~30代女性のやせ過ぎは、世界でも珍しい傾向ですが、それが高じて、拒食症や過食症等の摂食障害に陥り、苦しんでいる人が少なくありません。やせたい一心からダイエットをはじめ、それが高じると身体はこれまでとは異なった状態に入ります。空腹感を感じなくなり、体重計の針が少ない数字を示すことや、これまで着ていた洋服がぶかぶかになることに喜びを覚えます。食べようと思っても、身体も心も食べることを拒絶しているのです。本学にもこうした学生たちが、少なからずいます。彼女たちの気持ちに寄り添いたいと思い、若い女性のやせ志向や摂食障害、いわゆる女子大生のやせようとする心理について、ボディ・イメージや食行動を手がかりに研究を進めています。
スポーツ心理学の知見が活用できないかと考え、女性アスリートの摂食障害や食行動に関する研究も手掛けています。スポーツ界では体重コントロールを求められる種目、例えば、陸上の中長距離、新体操、レスリングなどで摂食障害が多くみられます。女性アスリートの摂食障害は、引退と同時に、何事もなかったかのように回復する場合もあります。こうした女性アスリートの摂食障害と、一般女性の摂食障害の異同を検討することによって、今、摂食障害で悩んでいる女子大生に新たな光を見いだせるのではないか、と思っています。彼女たちがよりよく生きていけるよう、ウェルネスの向上を目指していく、これが研究の原点です。
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