網谷 龍介 教授

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高校生へのメッセージ

頭も体の一部です。鍛えれば鍛えるほどうまく動くようになります。 

私の研究

EUの政治、ドイツやオーストリアの政治、そしてもう少し抽象的な民主主義理論の問題や政治学の研究方法などについて論文を書いてきました。一見するとバラバラの対象ですが、本人の中では、最終的には一つにつながった問題を研究しているつもりです。

それは何かというと、デモクラシーでものごとを決めるときの決め方(パターン)の問題です。「みんなで話し合って、最終的には票決で決めればよい」とシンプルに考えるかもしれませんが、現実にはそのような抽象的な原理だけでは動きませんし、支えきれません。細かい仕組みを組み合わせてようやく運用が可能になるのです。そして「細かい仕組み」にも「組み合わせ」の方法にも複数の可能性がありますから、結果としてデモクラシーはかなり多様なものとなります。しかも、一つ一つの仕組み・組み合わせには良い点も欠点もありますが、ある社会のある人々がそれを自由に選べるわけではありません。さまざまな条件に制約されて、限られた選択肢の中でやっていくしかないのです。
「理想」「机上の議論」としてではなく、歴史的な制約条件の下で現実に生きられたデモクラシーを研究するために、公的機関や政党、労働組合などの文書館に通い、現実のデモクラシーがどのような考えの下で営まれていたのか、論理的に再構成し、理論的に考察することが研究の主な方法です。 
ドイツ社会民主党の内部文書、文書館にて撮影
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