2014年度「津田梅子賞」受賞者

  1. HOME
  2. 大学案内
  3. 2014年度「津田梅子賞」受賞者

赤松 良子 氏

私は幼少の頃から津田梅子という名を知り、敬慕の念を抱いておりました。津田塾で英語を学びたいと思ったのもそのためでした。このたび、その名を冠した賞を受けられるということは無上の喜びであり、光栄であります。また推薦して頂いた理由が、長きにわたって女性の地位の向上のために働き、とりわけ男女雇用機会均等法の成立に貢献したことにあったともれ聞いて、喜びはひとしお深くなりました。この受賞が後輩たちへの励ましになってほしいと願っています。

経歴

元労働省婦人局長、元駐ウルグアイ大使、元文部大臣。赤松氏の最大の功績は、1985年の男女雇用機会均等法である。日本ではじめて男女平等を法制化したことにより、赤松氏は「均等法の母」と言われている。また、日本女性2人目の大使として外交畑でも活躍。国連公使としてその制定に携わった女性差別撤廃条約のモニター機関である国連女性差別撤廃委員会を2期8年務め、国際的な活動も顕著である。NGOについても深い理解があり、労働省を退官後は女性差別撤廃条約の研究・普及団体「国際女性の地位協会」会長に就任し、以後日本に女性差別撤廃条約を根付かせる活動を続けている。女性政治家を増やすことを目的とする超党派のネットワーク、WINWINでも長年にわたり卓越したリーダーシップを発揮している。

中根 千枝 氏

このたびは、はからずも津田梅子賞をいただき、光栄に存じます。私としては、何よりも自分の好きな研究を中心に続けてきたわけで、特筆すべき貢献をしたなどと云われますと、忸怩たるものがあります。多分、先生や友人に恵まれて結果として何らかの社会的貢献をしたことになったものと思います。津田梅子の教育精神がきびしさと個性の尊重にあったことが、私に津田の学生時代に将来自由で稔ある研究に向かわせる素地を提供したのではなかったかと思います。この意味で津田梅子賞をいただく意義を感じる次第です。

経歴

社会人類学者。特にインド・チベット・日本社会に関する専門家として国際的にもっとも著名な研究者の一人。女性として最初の東京大学教授であり、日本学士院会員としても女性では初めてであり、また、学者として女性で最初の文化勲章受章者である。人類学のみならず、また人文系諸学に限らず、わが国における女性研究者としてパイオニアであり、トップクラスを極めた学者である。研究者個人として国際的な業績を挙げているばかりでなく、次世代養成にも大きく貢献している。
1977年の開館以来、国立民族学博物館の運営に寄与し、東京大学退官後は、民族学振興会の理事長として民族学の発展を推進し、日本民族学会が2004年に日本文化人類学会に発展する基盤を形成した。

松江市立女子高等学校 生徒会執行部(前生徒会長 安達 優華 氏)

この度は大変名誉ある賞をいただき、歴代の先輩方のたゆまぬ志と努力が身を結んだ喜びに、私たち生徒会執行部のみならず、松江市立女子高のみんなが、そして本校を支えていただいている多くの方々も大きな感動にひたっております。本当に感謝の気持ちで一杯です。マララさん同様、私たちも10代の女性ならではの視点から、エイズ問題だけでなく児童労働や女性差別といった現存する問題に対し、「高校生としてできること」を追求し、そして今後も一人でも多くの人々に自分たちの言葉で強く語り続けていく覚悟です。これからも津田梅子さんという偉大な女性の生き方を学び続け邁進していきたいと思います。

松江市立女子高等学校 生徒会執行部 について

松江市立女子高等学校は1954年創立。教育方針として、(1)自分の未来を確実に描き、その実現に向けて努力できる生徒、(2)男女共同参画社会をリードするための基礎力を備えた生徒、 (3)ホスピタリティー精神に満ちた生徒、 (4)節度ある生活習慣とコミュニケーション力を備えた生徒、 (5)故郷を愛し自国の文化理解の上でグローバルな視点に立てる生徒の育成を掲げている。今回授賞対象となった生徒会執行部は、1996年に松江市が文部省からエイズ教育(性教育)推進地域事業指定を受け、同校が研究中心校となったことを契機として、エイズの啓発活動を20年近く続けている。地域の小中学校、高校への出張講座を行い、近年は児童労働、貧困、平和問題など海外の問題に目を向け、赤十字や国際協力機構(JICA)等の団体から学び、さまざまな問題について高校生としてできることを提案している。また、多くの地域で問題となっている「女性差別」についても目を向け、同じ女性でありながら多くの苦難を強いられている人々に対してできることを模索している。学校の目指す生徒像にそって、女子高校としてできることを長年地道に実践し、地域社会に大きく貢献していることは高く評価できる。今後のさらなる活動の発展を期待し、津田梅子賞を贈賞する。

2014年度津田梅子賞贈賞式

2014年10月12日(日)、津田梅子記念会&ホームカミングデーの中で津田梅子賞の贈賞式が行われました。

Copyright©2019 Tsuda University.
All rights reserved.