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2023/10/16

朝日新聞 井原圭子氏 基調講演
「女性のキャリアと未来の仕事」

2023年6月28日(水)、朝日新聞社の井原圭子氏をお招きし今年度のキャリア教育科目「1、2年生のための就職基礎講座」の初回講義として「女性のキャリアと未来の仕事」と題した基調講演を小平キャンパスで開催しました。オンラインを含め200人を超える津田塾生が参加しました。同講座は、学生たちが卒業後の進路を考えるにあたり、自らの「判断軸」を持って選択する力を身につけることを目的としています。1、2年生から就職活動の準備をするということではなく、将来のことを考えつつ、学生生活をいかに充実させて自分らしく過ごせるかを考える内容となっています。

講座をスタートするにあたり、朝日新聞社でジェンダープロジェクトを担当されている井原さんよりまずは社会で働く女性がおかれている現在の状況や、将来どのような課題が起こり得るのかお話しいただきました。

「令和モデル」の働き方へ

井原さんは、最新の女性関連データを紹介しながら、現在の状況を解説してくれました。6月に発表されたジェンダーギャップ指数で日本が過去最低の125位となったことに触れ、朝日新聞が2020年に作成した動画(注:動画作成当時は日本のジェンダーギャップ指数は121位)を見ながら各項目について説明してくれました。
また、コロナ禍で浮き彫りになった男女格差や、その根底にある「アンコンシャス・バイアス」「オールドボーイズクラブ」などといったキーワードも紹介しつつ、男女参画共同白書にも述べられているように、 これからは「男性は仕事、女性は家庭」の「昭和モデル」から、全ての人が希望に応じて家庭でも仕事でも活躍できる「令和モデル」に切り替わる時期を迎えることを意識してほしいと井原さんは学生たちに伝えてくれました。

自分で自分のリーダーになる

次に、「卒業後の進路選択で留意すべきトレンドや課題」についてもお話しいただきました。30年前と現在では人気のある企業も変化をしていることや、AIの進展によって「日本の女性は男性に比べ、自動化で仕事を失うリスクが3.4 倍も高い」といった予測があること(IMF Blog 『仕事の未来と女性とテクノロジー』より)に、学生たちは驚きを隠せませんでした。

学生たちが在学中に取り組むこととして、「コミュニケーション力を磨く」「リーダーシップを身につける」「生涯学び続ける力をつける」といったアドバイスもいただきました。
特に、井原さんからの「自分で自分のリーダーになる」というメッセージは、学生たちの心に強く響いたようでした。

講義後の質疑応答の時間では多くの質問が寄せられ、井原さんには一つ一つ丁寧に回答いただきました。参加した学生からは、「日本には男女格差があると言うことは知っているつもりでしたが、今回様々なキーワードから男女の格差を見てみると深刻さがよりわかりました。また、体力も視力も満足な若いうちから学び続ける力を身につけようと思いました。『光り輝くだけではなく、心を燃やし、周囲を照らし、導く存在』をめざして頑張っていこうと思いました。」といったコメントが寄せられました。

先輩たちからも支えられ、学生生活を充実させる

井原さんの基調講演後、「1、2年生のための就職基礎講座」では学生たちは自分の判断軸を見つけ出すワークをし、民間企業、官庁、教育機関に勤務されている先輩や、大学院進学された先輩たちの経験談を聞く機会がありました。先輩たちの話も励みとなり、得られた気づきを基に自らの大学生活を充実させるための「学生生活ロードマップ」を描きました。

津田塾大学は「就職に強い大学」と評価をいただいていますが、それは今回の講義のように女性の生き方について深く学べる機会があり、後輩想いの先輩たちの存在によって支えられているからだと実感しています。
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