2012年度「津田梅子賞」受賞者

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朴 恵淑 氏
[ぱく けいしゅく ; PARK, Hye-Sook]
(国立大学法人三重大学 理事・副学長)

この度名誉ある「津田梅子賞」を頂き、これまでにやってきたことが認められた嬉しさと共に、国際情勢が厳しい中、外国人である私を選んでくださった選考委員の皆様に深く感謝致します。
 「津田梅子賞」への応募を強く後押し頂いたのは、三重大学長の内田淳正先生でした。私の教育者としての活動と大学への思いに対して、一番の理解者が組織のトップであったことは幸せに感じています。また今日に至るまで多大な応援を頂いた日韓の皆様とともに、この喜びを分かち合いたいと思っております。本受賞を契機に日々精進し、津田梅子先生に一歩でも近づきたい、生涯、Step by Stepで行きたいと願っております。また今回の受賞が、日本人と外国人が共に未来を開いていく大きな一歩を踏み出す機会となることを切実に願っております。

経歴

専門は環境地理学。1983年韓国梨花女子大学大学院修了。1987年筑波大学大学院修了(理学博士号取得)。その後、筑波大学大学院、米国ヒューストン大学、三菱化学生命科学研究所等で研究を続け、1995年に三重大学へ助教授として着任。2011年には日本の国立大学における外国人初の理事・副学長になる。
環境地理学の研究者として、人文社会科学、自然科学、工学、医学との融合による総合環境学である「四日市学」を構築。その一方で民間レベルの国際環境 ネットワークを構築し、アジア・太平洋地域の環境問題把握に務める一方、国際環境協力を積極的に行うことで、世界の環境交流の活性化を図っている。また、数々の実践的環境教育でグローバルかつ環境意識の高い人財の育成にも力を注ぎ、世界一の環境先進大学を目指す三重大学において、専門性の高い優秀な留学生の就職支援及び女性研究者支援のため、行政・NPO・企業・大学間の連携を図る取り組みの牽引役となっている。 国立大学における外国人かつ女性管理職の先駆者としての道を切り開く一方、環境地理学の国際的な研究活動を精力的に行い、それらを通じたグローバルな人財ネットワークの形成、さらには四日市市という一地域を起点とした新たな環境学を構築するなど、グローバルとローカルを併せ持つ同氏の幅広い活動は、津田梅子賞の掲げる趣旨にふさわしい優れた取り組みであると評価される。

【略歴】

1983年
韓国梨花女子大学校大学院社会生活学科地理専攻修了
1984年
筑波大学大学院博士課程地球科学研究科地理学・水文学専攻3年次編入学
1987年
筑波大学大学院博士課程地球科学研究科地理学・水文学専攻修了(理学博士)
1987年
筑波大学大学院環境科学研究科文部技官
1988年
アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン大学地球科学研究科ポストドクトラル・フェロー
1993年
三菱化学生命科学研究所特別研究員
1995年
三重大学人文学部文化学科助教授
2000年
三重大学人文学部文化学科教授・総合環境研究センター長
2011年~現在
三重大学理事・副学長

2012年度津田梅子賞贈賞式

2012年10月7日(日)、津田梅子記念会&ホームカミングデーの中で津田梅子賞の贈賞式が行われました。

表彰状および目録授与
受賞者・朴 恵淑氏による講演
選考委員会と朴氏
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