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2019/7/17

【開催レポート】フィールドワーク×国際協力:大学院生/開発ワーカー/研究者のかかわり方

本シンポジウムは、津田塾大学学芸学部に多文化・国際協力学科が設立されたことを記念し、NPO法人アフリック・アフリカ(https://afric-africa.org/) の協力を得て、開催されました。学内外から40名近い参加者が集い、フィールドワークの経験が、どのように国際協力につながっていくのか、またフィールドワークや国際協力のプロセスとはどのようなもので、どうあるべきかといった論点について、個々の経験をふまえた活発な議論が交わされました。

第一部では、NPO法人アフリック・アフリカの会員であり、長期のフィールドワークの経験を活かして国際協力に携わっている3名が講演をしました。
池邉さんは、大学院でのフィールドワークの傍ら進めているベナンの少女のための職業訓練所の立ち上げと運営についてとりあげて、試行錯誤を続けながら顔の見える範囲で進めていくことの重要性を指摘しました。溝内さんは、仕事として国際協力に関わるなかで、地道なフィールドワークを通じて「現場のリアリティ」を掴もうと努力すること、そして現地の人々も含めた関係者が、立場性や政治性を自覚しながら楽しく議論できる場をつくっていくことが大切であると考えるようになったと話しました。最後の松浦さんは、研究者としてフィールドワークを続けながら、研究をすることが同時に国際協力にもなるような活動として、コンゴで河川運搬のプロジェクトを立ち上げたことを事例に、外部者がいなくなっても持続する活動ではなく、むしろ関わり続けることを覚悟した活動に意義を見出したいと語りました。
いずれも、フィールドワーカーならではの視点から、国際協力の新しいありかたを提言するものでもありました。

こうした講演に対して、第二部の前半では、津田塾大学の学生から鋭いコメントや質問が飛びました。それぞれのプロジェクトが抱える矛盾の指摘や、そのなかで目指すべきビジョン、立場性の問題など、大きな議論へとつながるコメントが目立ちました。
続いて、フィールドワークや国際協力を実践したり、計画したりしている学生からの報告がありました。1年生の小林さんは、エスワティニの友人から聞いた話を発端に、この国のHIV/AIDS感染率の高さについて高校時代に調べたことや、大学入学後、これまで調べてきたことに疑問をもち、さらなる勉強の必要性を感じていることについて話しました。3年生の川口さんは、すでに何度か訪れているネパールで防災をテーマとして続けてきた活動や、そのなかで見出したこの地域の女性の抱える問題と、それへの解決策としてのドラマの活用などを、今後フィールドワークで追求していくことを発表しました。4年生の須田さんはインドのチベット難民定住地で実施したフィールドワークをもとに、現地に行って初めてわかったことがたくさんあり、それをもとに、グローバルな課題である難民の定住について論じられるような卒論を書きたいと報告しました。3つの発表は、フィールドに真摯に向き合う姿勢と、そのなかで大きな問題に対して考え続けている様子がよく伝わるものでした。
最後は、フィールドワークの困難や、フィールドの選定方法や付き合い方などをめぐって、フロアの参加者を含めた活発な意見交換となりました。フィールドワークによって具体的な現実を知れば知るほど、スマートな国際協力からは離れ、一見すると、遠回りに見えるようなことばかりが増えていきますが、そのことにこそ重要なことがあると考えさせられたシンポジウムとなりました。

学芸学部事務室 多文化・国際協力学科

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