三砂 ちづる 教授

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三砂 ちづる先生 三砂 ちづる先生

高校生へのメッセージ

津田塾に就職するまで、「女子高」、「女子大」というところと縁がありませんでした。ずっと共学の学校で過ごしてきましから、女子だけの教育機関ってどうなんだろう、女ばっかりって大変なんじゃないかな、って思っていたのです。ところが津田塾に赴任し、女子だけの環境を経験し、これはなかなか素晴らしいものじゃないか、と思うようになりました。異性の目を意識せず、のびのびと暮らし、学ぶことができますよ。いかがですか?

私の研究

「疫学」という学問を専門にしています。これは基礎医学の分野の一つである「公衆衛生」の言わば、パワフルな測定道具です。「公衆衛生」とは、一人の患者さんをみる「臨床医学」とは違い、グループとしての集団の人間の健康を扱う分野です。臨床のドクターが、聴診器を使ったり問診したりしてその人の健康状態を測定するように、「公衆衛生」もまた、「疫学」という診断道具を使って、集団の健康を測定するのです。どのようにして研究をデザインして、データを取っていけば、より正確な結果を導くことができるか、を考えていく学問体系であり、世の中で医学の「科学的根拠」というものの屋台骨となっているのも「疫学」です。

私はその中でも特に「母子保健」、つまりお母さんと赤ちゃんに関する疫学研究をやってきました。開発途上国と呼ばれる、貧富の格差、健康の格差の大きな国々での公衆衛生の仕事は「国際保健」と呼ばれています。妊娠中絶、家族計画、自然な出産、子どもの健康など国際保健分野の母子に関わる研究や国際協力活動に、ブラジル、マダガスカル、アルメニア、カンボジア、エルサルバドルなどの多くの国々で関わってきました。

出産や子育てなど、性と生殖に関わる分野の仕事に関わっていると、疫学的な観点からだけでは説明できない、身体の使い方や、身体技法、身体知、というものにも興味が広がってきます。今は、様々な観点から、「女性」について研究を続けています。
女子学生、渡辺京二に会いに行く 書影
ゼミの雰囲気がわかります
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