岡本 真希子 教授

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高校生へのメッセージ

近現代の日本の歩みは、東アジアの複数の地域や民族と密接に関わるなかで、それらとの相互関係のなかで構築されてきました。こうした歴史は、現在においてもさまざまな問題を生み出し、現在を生きる私たちにとって、重要な課題を投げかけ続けています。大学では、これまで受験で「日本史」のみならず「世界史」などを選択してきた方々にも、ともに日本をめぐる/日本における多角的な視角を身に着けていってほしいと思います。

私の研究

近現代の東アジア史を、日本と台湾や朝鮮とのかかわりのなかで研究をしてきました。大学に入るときには、日本の近現代史に興味があり、高校の社会科教員になりたくて、教育学を専攻しました。でも、大学で学ぶうちに、もっと歴史を学んでみたい、自分で研究してみたいと思うようになり、大学院に進みました。大学院では、歴史学を専攻し、「日本史」を研究対象に選びましたが、「日本史」といっても、日本がかつて植民地とした台湾や朝鮮との関係について、民族問題が相互に関わる様子を研究対象としています。そのため、台湾史や朝鮮史との交流もしてきました。
私の研究では、歴史学の手法を用いていて、台湾や朝鮮の総督府につとめた官僚たちが残した毛筆で書いた公文書や、植民地期の複数言語で発行された新聞などの文字資料を、主に使っています。また、資料を利用するだけでなく、録音されていた音声資料を文字化する作業や、資料を読み解いて整理し目録化するなど、これからの人々が歴史資料を使いやすくするための作業などにもかかわってきました。また、津田塾大学にくる前には約4年間、台湾で研究生活をしていたので、台湾にある歴史資料整理のお手伝いなども続けています。歴史研究をおこないながら、現在との対話を模索する、そんな研究を目指しています。
左:大正十三年治安警察法違反事件豫審記錄、右:植民地官僚の政治史—朝鮮・台湾総督府と帝国日本
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