森 悠子 准教授

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森 悠子先生 森 悠子先生

高校生へのメッセージ

テレビや新聞で貧困に苦しむ子供たちを見たことはありませんか?なぜ貧困がなくならないのか、どうしたら貧困がなくなるのだろう、と思っている学生さんも多いのではないでしょうか。私の講義やセミナーにはそのような問題意識をもった学生さんが集まります。夏休みや春休みには途上国に行って、ボランティアをしてみるもよし!ぜひ、大学で多くを学び、経験し、貧困に真剣に向き合ってみてください。

私の研究

私はこれまで、日本の貧困や格差に関わる問題(最低賃金制度、雇用保険、賃金格差、障碍者雇用)やインドの政治の問題、開発援助の効果の推計、といったテーマに取り組んできました。どのテーマについても、統計分析を用いた分析を行っているのが特徴です。
現在はインドをフィールドに、主に3つの問題に取り組んでいます。一つ目は政治制度におけるカースト対立に関する問題です。インドではカーストに基づく差別が今も深刻です。そのため低カーストの人々に対しては、特別な優遇政策(議席の割り当てなど)が行われています。このような優遇政策が低カーストの生活改善に貢献してきたのか、それともかえってカースト間の対立を促進してしまったのかといった問題に取り組んでいます。二つ目はテレビやスマートフォンの普及による情報環境の改善が、ヒンドゥーとムスリムの間の対立状況に与えた影響に関する研究です。近年、政治家はスマートフォンを用いた選挙活動を活発化させており、宗教間の対立を煽るようなメッセージも多く配信されています。情報の普及が人々の政治状況を改善したのか、それとも対立を促しマイノリティーの人々の状況を悪化させたのか、研究を進めているところです。三つ目は望ましい貧困指標についての研究です。開発や貧困の状況を評価するために、どのような指標が適切なのかについて、スラム地域での調査を通じて分析を進めています。
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