まちづくりのお手伝いをしている千葉県香取市佐原の重要伝統的建造物群
私は、これまで政治学の一分野である行政学と公共政策について研究をしてきました。現在では、より実際の行政に密着した次のような課題に取り組んでいます。
その第1は、地域社会の発展に関するものです。人口が減少し高齢化が進むわが国において、どのようにしたら自分たちの地域を維持できるか、人口減少を食い止め発展に結びつけることができるか等の課題について、地域社会は苦労しています。
この課題に回答を見出すために、地方自治の制度をどのように変え、発展のためにどのような政策を立てるべきか、という課題について、たとえば千葉県香取市の佐原地区のまち作りのお手伝いをしながら研究しています。
第2は、高齢社会に入り、社会保障はわが国の大きな課題です。厳しい財政状況の下で、どのようにしたら充分な医療や福祉の水準を維持しつつ、持続可能な社会を築いていくことができるのか、という課題についても研究をしています。
最近では、人口の変化を踏まえて、医療政策のあり方や、世代間のバランスを踏まえた持続可能な医療保険制度にとくに関心をもっています。
第3は、広く行政や政策の領域に、ITを導入してより公正で効率的な行政を実現するための方法について研究しています。日常的な行政活動では、多くの文書が作られ、その処理に膨大なコストが支払われています。
それを、より正確に、迅速に、そして国民にとってより便利にするにはどのようにしたらよいのか。ネットワークやマイナンバーを活用したより進んだ新時代の行政のあり方を模索しています。